今年も流行期、ライフサイエンス分野で新型ノロウイルスも発見
公開日 : 2016.01.29 更新日 : 2021.10.06
昨年川崎市健康安全研究所で「新型ノロウイルス」が発見された。神奈川県では流行期にさしかかり、ノロウイルス食中毒警戒情報を出して食中毒予防の注意喚起を行っている。新型でも従来と変わらず、手洗いによる予防が大事だという。
「遺伝子組み換えサケ」がアメリカで食品として承認
公開日 : 2016.01.20 更新日 : 2021.10.06
アメリカで遺伝子組み換えサケの食用での販売が承認された。成長スピードが倍になるサケは環境への影響はなく食用としても安全とされるが、生態系の破壊や人間の健康への影響などの懸念も示されており、消費者などからは前々から反対の声が上がっていた。
AADC欠損症患者へ国内初の遺伝子治療、自治医科大
公開日 : 2016.01.15 更新日 : 2021.10.06
自治医科大学では、成育疾患克服等総合研究事業において、AADC欠損症に対する日本初の遺伝子治療を実施し、その効果が見られている。AADC欠損症ではドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質が不足して、身体が動かず、寝たきりになる。
膵臓がんの早期発見へ、国立がん研が「簡易検査キット」を開発
公開日 : 2016.01.12 更新日 : 2021.10.06
国立がん研究センターの研究グループでは、がんの中でも5年生存率が著しく低い膵臓がんの早期発見ができる新しい検査キットを開発した。特定のタンパク質「apoA2」を新たなバイオマーカーとして確認し、簡易検査キットの開発にも成功しているという。
男性の不妊治療、助成制度を導入
公開日 : 2016.01.04 更新日 : 2021.10.06
自治体で男性の不妊治療への助成がスタートしており、国でも新たに助成制度を設ける動きがある。現行制度は体外受精などの特定不妊治療を対象にしていたが、男性の精子が出来ないための不妊も多いことから、「希望出生率1.8」を目標に助成対象を拡大する方針だ。
「ドーパミン正常化」でアルコール依存症がストップ
公開日 : 2015.12.25 更新日 : 2021.10.06
スウェーデンの研究グループよると、アルコール依存症にドーパミンの正常化を図る治療薬が有効だと言う。ドーパミンを発見し、2000年にノーベル医学・生理学賞を共同受賞したアルビド・カールソン博士らの研究などにより分かった。
子どもの脳腫瘍による学習障害、「ドーパミン」が影響
公開日 : 2015.12.18 更新日 : 2021.10.06
子どものがん患者の内、白血病に次いで多い脳腫瘍。この脳腫瘍によって引き起こされるアメリカ・ワシントン大学セントルイス校の研究グループの報告によると、学習障害や注意欠陥には、ドーパミンレベルの低下が関係しているという。
世界で最も細い人工血管を開発、国立循環器病研究センター
公開日 : 2015.12.14 更新日 : 2021.10.06
国立循環器病研究センターが、世界で最少となる0.6ミリメートルの人工血管の開発に成功したと発表した。現在の臨床で使用される人工血管は約5ミリメートルあり、新開発されたコラーゲンによる人工血管は、今後様々な太さの血管への代用が期待される。
花粉症の人は、果物アレルギーにも注意!?
公開日 : 2015.12.09 更新日 : 2021.10.06
20~30代の花粉症患者が増えているが、花粉症患者は果物アレルギーにもかかりやすい。果物に含まれるアレルゲンが花粉の構造に似ているためだ。全身に症状が現れる「即時型」では、命に関わるアナフィラキシーショックを起こす可能性もあり、注意したい。
全てのHIV感染者に抗ウイルス薬、WHOが新ガイドライン
公開日 : 2015.12.04 更新日 : 2021.10.06
国連の一機関であるWHOでは、抗HIV薬の改良による副作用の減少や新たな治験結果などから、HIV感染者はなるべく早い段階で治療を始めたほうが良いとする新指針を発表した。国連では2030年までに「エイズの流行を終わらせる」という目標を掲げている。
普及する遺伝子検査ビジネス、認定制度を導入
公開日 : 2015.11.30 更新日 : 2021.10.06
普及が加速する遺伝子検査ビジネスに認定制度が設けられることになった。業界団体の「個人遺伝情報取扱協議会」が10月26日から申請受付を開始し、第三者機関を通してサービス内容を調べ、2016年3月に認定業者を決定してホームページで公表する。
信州大が「さざむし」のシルク遺伝子を発見、医療用新素材に
公開日 : 2015.11.21 更新日 : 2021.10.06
信州大繊維学部の研究グループ「水生生物ファイバー工学共同プロジェクト」が長野県伊那地方の渓流にすむ「さざむし」が出す糸の元になるタンパク質の発見と解析に成功した。将来的に止血や縫合糸などの医療用や再生医療での細胞培養などへの応用が期待される。
佐賀大と生物研、絆創膏型の人工皮膚を開発
公開日 : 2015.11.11 更新日 : 2021.10.06
未来の医療機器に対応する医療用素材の開発が進んでいる。今年6月は、佐賀大の研究グループと農業生物資源研究所(生物研)は共同開発で、やけどなどで損傷した部分に張って皮膚の再生を促す絆創膏(ばんそうこう)型人工皮膚を開発した。7年後(2022年)をめどに、再生医療の1つとして実用化を目指す。人工皮膚は主にコラーゲンでできていて、やけどなどで負傷した皮膚部位の代替皮膚となる。しかし、皮膚の移植手術が可能な医療機関は限られており、部位が修復する過程での「引きつれ」、「ケロイド」状になる、傷痕が残るという課題もあった。今回、同大らでは医療用新素材の開発の一環として、生物研などが開発したブタ由来コラーゲンを特殊加工して作った医療用新素材を活用。この新素材では、受傷した皮膚部位への細菌の侵入を防ぎ、回復に必要な水分の蒸発も抑えられる。絆創膏タイプとして患部に張り付けることができて、皮膚細胞の再生に必要なコラーゲンが供給できるようになっている。マウスによる実験では、受傷後に見られる皮膚の引きつれも小さくなった。新素材の実用化に向けて、研究グループでは、広範囲の皮膚に傷害を受けた救急医療の現場で革新的な医療機器となるとしている。
「NASH」新メカニズムを解明
公開日 : 2015.11.03 更新日 : 2021.10.06
横浜市立大や大阪大の研究チームは、太っている人の肝臓が腸内細菌に過敏に反応することで、飲酒などでアルコールを摂取しなくても肝炎を発症するメカニズムを解明した。このメカニズムの解明により、NASHの有効的な治療薬の開発が期待される
東大、iPS応用でマウスのがん縮小に成功
公開日 : 2015.10.31 更新日 : 2021.10.06
東京大の研究グループは、ヒトのiPS細胞から作製した免疫細胞によって、マウスのがんを小さくすることに成功した。この免疫細胞によりがんの大きさは平均で0.06倍にまで縮小、一方で免疫細胞を入れなかった別のマウスでは、がんは逆に10倍の大きさになった。本来、体内ではがん細胞に対して免疫細胞が攻撃するが、免疫細胞が疲弊し、がん細胞を攻撃する免疫細胞が減少すると、がん細胞が増殖してしまう。研究チームでは、機能しなくなった免疫細胞を取り出してiPS細胞に変えて増殖することで、増殖後の免疫細胞を再び機能させた。また、マウスの体内に移植した免疫細胞自体が「がん化」や副作用を起こしてしまう場合も想定して、移植した免疫細胞が問題を起こしても、薬でおさえられるようにした。安全面の確保でも現実的な手法も開発できたことで、数年以内には患者で検証したいという。岡山大学大学院の研究グループでは2型糖尿病患者に処方される治療薬「メトホルミン」によって、免疫細胞数の増加とがんを攻撃する機能の回復が著しくなることを発見した。今後メトホルミンの作用を従来のがん治療法と組み合わせ、治療効果がさらに改善するとみている。
東京医歯大が第3の核酸医薬を開発
公開日 : 2015.10.24 更新日 : 2021.10.06
細胞内の標的遺伝子を制御することで病気を治療するとして、次世代バイオ医薬品として期待されるのが「核酸医薬」。8月6日、東京医科歯科大学大学院の研究グループが大阪大学などとの共同研究で、これまで核酸医薬の主流だったアンチセンス核酸、siRNAに次ぐ第3の核酸医薬「ヘテロ2本鎖核酸(HDO)」の開発に成功したと発表した。日本が同分野で世界をリードする創薬のための大きなきっかけになりそうだ。日本独自の基盤技術として開発された「ヘテロ2本鎖核酸(HDO)」は、その標的遺伝子に対する抑制効果が従来のアンチセンス核酸などと比べて飛躍的に高い、既存のアンチセンス核酸の有効性を10~1000倍に増強する効果がある、開発コストが大幅に削減、副作用が軽減されたなど、高い汎用性も有し、核酸医薬としては最高水準だ。核酸医薬の臨床応用でボトルネック(課題)になっていた肝臓以外の臓器の遺伝子制御も可能で、今まで治療困難とされてきたがんや神経疾患への臨床応用も強く期待され、日本発の遺伝子治療の基盤技術として期待される。
複合体RISCによる標的RNAの切断を観察
公開日 : 2015.10.15 更新日 : 2021.10.06
近年では、より質の高い病気治療を目的として、病気にかかわる遺伝情報のDNAやRNAなどの1分子レベルでの研究が進んでいる。京都大学と東京大学の共同研究チームはRNAとタンパク質の複合体であるRISC(RNA-induced silencing complex)による標的RNAの切断過程を世界で初めて1分子レベルで観察したと7月8日に発表した。近年の遺伝子の研究では、siRNAという小さなRNAが標的RNAを切断し、特定のタンパク質の合成を抑えるRNA干渉(RNAi)という体内現象が実験などに利用されるが、その現象のメカニズムが解明されたと言える。研究グループによるショウジョウバエの実験で、RNA干渉においてRISCが標的RNAを切断する過程をリアルタイムで観察することに成功した。病気に関連する遺伝子の働きを抑制して病気の治療を行う研究は世界各地で行われており、RNA干渉を利用したRNAi医薬品が、従来型の薬では対応できなかった病気の次世代医薬品の開発につながることに期待が寄せられる。
理研ベンチャー認定企業で肝臓組織再生
公開日 : 2015.10.06 更新日 : 2021.10.06
理化学研究所(理研)の認定する医療ベンチャー企業のヘリオスは7月6日、横浜市立大と協力して、iPS細胞を使った立体的な肝臓組織の再生や臨床応用を目指す方針を発表した。 同社は、理研の研究成果を活かして起業し、一定要件を満たして理研から認定を受けた理研ベンチャーだ。最大20年間の「理研ベンチャー」の名称や認定ロゴマークの使用許可、最大10年間の支援措置も受けられる。肝臓は多少の病気や炎症では自覚症状が出ずに、肝炎から肝硬変、肝がんへと病気が進行し、治療が遅れることもあり、近年国内で増えている脂肪肝はアルコールの飲み過ぎ、過食や運動不足による肥満、糖尿病などでのメタボリックシンドロームも注目される。目の難病である「加齢黄斑変性」のiPS細胞研究を進めてきた同社は、次なる目標として「肝臓細胞の再生」に焦点を定めた。
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