診療放射線技師国家試験になるには?国家試験の合格率や対策方法を徹底解説!

診療放射線技師になるにはどのような準備が必要なのでしょうか。目指すにあたって難易度や試験の合格率は大切な指標のひとつです。そこで今回は診療放射線技師になるための方法や試験合格のために必要な対策などをご紹介します。ぜひ参考にご覧ください。

診療放射線技師になるには?

診療放射線技師として働くためには、厚生労働省が管轄する国家試験に合格し資格を取得する必要があります。合格者は免許申請後に厚生労働省で診療放射線技師籍として登録され、この段階で初めて資格者となり、診療放射線技師として働けるようになります。

診療放射線技師国家試験の合格率

実施年度受験者数合格者数合格率
2018年(第70回)2,971人2,237人75.3%
2019年(第71回)3,202人2,537人79.2%
2020年(第72回)2,914人2,397人82.3%
2021年(第73回)2,953人2,184人74.0%
2022年(第74回)3,245人2,793人86.1%
(出典:厚生労働省「第70~74回診療放射線技師国家試験の合格発表について」)
厚生労働省が発表した診療放射線技師国家試験の合格率は、受験者全体で約70~80%です。試験実施年度によって試験の難易度が異なるため、合格率には多少ばらつきがあります。

新卒者の合格率

実施年度受験者数合格者数合格率
2018年(第70回)2,589人2,196人84.8%
2019年(第71回)2,590人2,315人89.4%
2020年(第72回)2,395人2,207人92.2%
2021年(第73回)2,528人2,099人83.0%
2022年(第74回)2,613人2,447人93.6%
(出典:厚生労働省「第70~74回診療放射線技師国家試験の合格発表について」)
診療放射線技師の国家試験受験者のうち新卒者のみのデータで見てみると、受験者全体の約8~9割が新卒者であることがわかります。合格率は約80〜90%と、全体の合格率よりも高い傾向です。

診療放射線技師国家試験の難易度

診療放射線技師国家試験の難易度は、比較的易しい傾向にあります。 出題範囲は広いものの、合格基準は「6割(200点満点中120点)以上の得点」かつ「0点の試験科目が1科目以下」とそこまで高いものではありません。基本的に大学や短期大学の授業で学んだ内容がしっかり身についていれば、十分合格できるレベルといえるでしょう。 また、「診療放射線技師」という名称に法改正される前の「診療エツクス線技師」もしくは「特例試験」の資格を持っている試験科目一部免除受験者は、「98点満点中59点以上」かつ「0点の試験科目が1科目以下」という合格基準です。

診療放射線技師国家試験の概要

受験資格
試験日程
試験地
診療放射線技師試験を受けるにあたって知っておきたい受験資格や試験日程、試験地についてご紹介します。受験する試験の日程に合わせてスケジュールを立てていきましょう。

受験資格

・学校教育法の規定により大学に入学できる人
・診療放射線技師教育機関(※)で3年以上必要知識・技能を学んだ人
※文部科学大臣指定の大学・短期大学、都道府県知事が指定した診療放射線技師養成所
一つ目の「大学に入学できる人」は、高校・中学校を卒業した人、もしくは通常課程による十二年の学校教育の修了した人、文部科学大臣により同等以上の学力があると認められた人です。診療放射線技師教育機関に入る時点で満たしていることがほとんどでしょう。

その後、国が指定した診療放射線技師教育機関で規定の時間数を取得する必要があります。最低でも3年は必要なので、特に社会人になってから診療放射線技師の資格取得を目指す場合は注意しましょう。

・外国で診療放射線技術に関する学校を卒業した人
・外国で診療放射線技師免許に相当する免許を受けた人
また、例外として外国で規定の知識や技能を習得した人も受験可能です。診療放射線技師免許に相当する免許を持っていても、日本の試験を再度受け直さなければならないので注意が必要です。

試験日程

診療放射線技師の国家試験は、毎年2月中旬~下旬に実施されます。
合格発表は約1か月後の3月下旬ごろで、厚生労働省のホームページに掲載される形です。

願書は10月下旬ごろに配布開始し、郵送もしくは厚生労働省の窓口から請求できます。郵送の場合、問い合わせてから届くまでに1週間ほどかかるので注意が必要です。12月中旬から1月初めの受付期間に間に合うよう、必要書類や証明写真などを用意しましょう。

また、視覚・聴覚障害などにより受験時に配慮が必要な人は、11月下旬までに申請書を提出する必要があります。忘れないよう必ず事前に確認しましょう。

試験地

試験地は北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、香川県及び福岡県の8都道府県から自分で選択します。

ただし、法改正前の「診療エツクス線技師試験」または「特例試験」の合格者で、試験科目の免除を受けて診療放射線技師国家試験を受ける人は、東京都以外での受験はできないので注意が必要です。

診療放射線技師国家試験の試験科目

基礎医学大要放射線生物学(放射線衛生学を含む)放射線物理学、放射化学、医用工学、診療画像機器学、エックス線撮影技術学、診療画像検査学、画像工学、医用画像情報学、放射線計測学、核医学検査技術学、放射線治療技術学及び放射線安全管理学
診療放射線技師国家試験の試験科目は全部で14科目です。出題数は合計200問で、各科目5~20問ほどずつ出題されます。回答方式はマークシートの選択式で、1問1点の200点満点です。
法改正前の「診療エツクス線技師試験」または「特例試験」の合格者は、試験時に太字の科目の免除を受けることができます。

診療放射線技師国家試験の合格に向けた対策方法

診療放射線技師の国家試験に合格するためにはどんな対策をすればよいのでしょうか。学校での勉強と併せて、本番のおよそ1年前からやっておきたい2つの対策方法をご紹介します。

過去問を繰り返す

そこまで特殊な試験方式ではありませんが、過去門を繰り返し勉強して、出題パターンに慣れておきましょう。最低でも過去5年分の問題は繰り返し解き直して完全に理解しておくと安心です。
ただ解くのではなく、問題に出てくる語句の意味を確認しながら進めることで、本番の問題でも生かせる知識が身につきます。解説を読んでも分からない問題やどうしても苦手な試験範囲は、教科書を読むなどして勉強し直しましょう。

模試を受ける

診療放射線技師教育機関の多くは、4月ごろから一定のペースで模擬試験を実施しています。
模試を受けることで時間配分を意識した問題の解き方や科目ごとの自分の得意不得意がわかってくるでしょう。結果だけ見て満足せず、しっかり解き直すことが大切です。答えではない選択肢に関しても、「なぜ政界ではないのか」という観点で間違い探しをすると、試験で生かせる知識が身につくでしょう。

また十分勉強したつもりでも、年に1度しかない試験の本番はどうしても緊張するはずです。早い段階から模試に挑むことで本番に近い雰囲気で問題を解くことに慣れておきましょう。

診療放射線技師の国家試験はしっかり対策すれば合格できる!

診療放射線技師になるための方法について、国家試験の概要や難易度、合格率などをご紹介しました。国家試験を受験するためには専門の教育機関で勉強する必要がありますが、試験の難易度自体はそこまで高くありません。3年間しっかり勉強していれば、基本的に合格は狙えるといえるでしょう。ご紹介した内容を参考に、試験に向けた準備や対策を重ね、診療放射線技師の資格を取得しましょう。

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