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公益社団法人日本診療放射線技師会(JART)と一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)は、7月1日、「第5回モニタ精度管理セミナー」を開催した。(JART本部講義室(東京都港区)にて)
JARTとJIRAの企画によって2012年に始まり、その後年1回、開催されている「モニタ精度管理セミナー」では座学にくわえ、実機を使って精度管理について学ぶ内容になっている。(今回は約50名の診療放射線技師が参加)
今回は、2013~2016年に集計された「モニタ品質管理に関する実態調査」のアンケート結果に基づき、精度管理(キャリブレーションなど)に関する講義やデモンストレーションが行われた。
「医用画像表示用モニタの特徴と品質管理の実態」、「モニタの品質管理に関するガイドライン(JESRA X-0093)」、「病院での品質管理について」を講義テーマに取り上げ、モニタ実機を用いたヒヤリハット体験の講習、「ガイドラン(JESRA X-0093)」に沿った不変性試験のデモンストレーションも実施された。
松田恵雄氏(JART理事)は「医用画像表示用モニタの特徴と品質管理の実態」をテーマにした講義の中で、診療放射線技師の約45%が「モニタによって画像の印象が異なる」を経験し、モニタの品質管理由来のヒヤリハット事例が611件報告されている(「モニタ品質管理に関する実態調査」のアンケート結果による)ことを挙げ、ツール・知識の不足が原因で、各施設で医用画像表示モニタの精度管理が十分に行われていない現状を指摘した。
一方で、同氏は、「画像診断で液晶モニタの適切な運用・管理などの品質管理には,読影が可能で,日常的に医用画像表示モニタを取り扱う診療放射線技師が果たす役割は大きい」と述べた。
「モニタの品質管理に関するガイドライン(JESRA X-0093)」は従来のCRTモニタに合わせた管理基準を基に2005年8月に制定されたもので、同ガイドラインでは,「受入試験」と「不変性試験」による品質管理を推奨している。(2010年には医療関係者の意見から適用範囲や最大輝度の設定・更新、テストパターンの追加、測定器の標準化などを図って「JESRA X-0093*A-2010」へと改訂。)
中村達司氏(JIRA医用画像システム部会モニタ診断システム委員会)によって、同ガイドラインの説明、受入試験不合格時の対処方法も含めた解説が行われている。
また、『病院での品質管理について』では、諏訪和明氏(獨協医科大学越谷病院)が同院での具体的なモニタ品質管理の取り組みを説明した。
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