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運動不足解消のために体を動かしてみようという人の中には、運動前にストレッチを行う人も多いだろう。しかし、ストレッチについては、近年、これまでの常識が見直されてきているので注意が必要だ。誤ったタイミングや方法では逆効果になる場合もあるという。今回は、運動前のストレッチについて、具体例や危険な方法を交えながら紹介していく。

一般的に、ストレッチには「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」の2つがある。それぞれ、どのような特徴があるのか、またストレッチを行う適切なタイミングについて解説する。
| 静的ストレッチ | 動的ストレッチ | |
| 特徴 | ゆっくりと筋肉を伸ばして一定時間静止させる | 反動を利用して筋肉を伸び縮みさせる |
| 適切なタイミング | 運動後、筋トレ後 | 運動前、筋トレ前 |
ウォーミングアップを行う際には、動的ストレッチを行う方が効果的とされている。ウォーミングアップを行うメリットは以下のようなものだ。
酪農学園大の山口太一准教授(トレーニング科学)によると、「けがの予防を考えた場合、(運動前には)まずランニングやウォーキングで体を温めることが最重要」という。久しぶりの運動では足首の捻挫やふくらはぎの肉離れ、アキレス腱を断裂してしまうなどの危険性も潜んでいるので、そのようなケガにつながることがないように十分に気をつけたい。
そのためには、ストレッチのタイミングと方法に気をつけて、運動前のウォーミングアップでは、「ラジオ体操」のメニューにあるような身体を大きく動かしたストレッチと5分間のジョギングを取り入れるのが理想だという。
これまではスポーツなどの運動前にもよく行われてきた「静的ストレッチ」は、筋肉の柔軟性を高め、可動域を広げる効果があるストレッチだ。
ただ、本来、筋肉には収縮する仕組み(筋収縮)があるのだが、運動前に「静的ストレッチ」をやりすぎると、筋肉が弛緩しすぎてしまう。
そうすると、瞬発力が低下する恐れもあるため、運動前のやり過ぎは逆効果になるということが分かっている。静的ストレッチは、激しい運動後のクールダウンに時間をかけてゆっくりと行うのが向いているという。

立った状態で地面に手がつくまでなどと無理に前屈をするのも良くない。前屈では、腰椎が曲がったり、骨盤を前傾させたりすることで体が前に倒れるが、普段からあまり運動をしていないと、太ももの裏側の筋肉であるハムストリングスや臀部(お尻)の筋肉が硬くなっているため上手くできない。ハムストリングスや臀部の筋肉群が硬いと骨盤がしっかり動かないのが原因だ。それを無理に動かそうとすると腰椎に極端に負担がかかり、腰痛になることもがある。 また反動をつけてアキレス腱を伸ばすのも危険である。強い反動をつけていきなり伸ばすと、ふくらはぎの筋肉「下腿三頭筋」をかえって痛めてしまうのだ。
運動前のストレッチについて解説した。ストレッチには2種類あるが、ウォーミングアップとして行うのであれば、動的ストレッチが効果的だ。関節の可動域を広げ、筋肉を伸ばし柔軟性を高めるため、ケガ防止だけでなく、筋肉のパフォーマンスを引き出すことができるだろう。誤ったストレッチは時に体に負担をかけてしまう。目的に合った適切なストレッチを行うことが重要だ。

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