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医薬品・医療機器などの製造・販売を手掛ける久光製薬株式会社(本社:佐賀県鳥栖市、中冨一榮社長)は1月31日、経皮薬物送達システム(TDDS)技術を用いて開発した経皮吸収型の統合失調症治療剤「アセナピンマレイン酸塩」(開発コード:HP-3070)の米国第3相臨床試験で主要評価項目を達成したことを発表した。
統合失調症は、その症状で急性期(病気の早期段階)や再燃時の「幻聴や妄想、思考障害など(陽性症状)」と、慢性期に現れる「自分の感情に無関心(感情平板化)・意欲欠如・社会的引きこもりなど(陰性症状)」、そして、「記憶、注意、行動・作業などに困難を来す状態(認知機能障害)」の3つに区分される。
また、その経過によって、「前兆期」・「急性期」・「休息期(消耗期)」・「回復期」に区分されており、症状・病期ごとによって特徴的な症状が認められるため、その治療では、「統合失調症治療剤(抗精神薬)」を適切に使用することで症状を抑制する。
今回の第3相臨床試験(統合失調症患者617名を対象、主要評価項目は、「陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)のトータルスコアのベースラインからの変化量」)では、「アセナピンマレイン酸塩」の有効性・安全性についてプラセボ群と比較した。
同剤を6週間投与したときの有効性・安全性を評価した結果、同剤は投与6週間後のPANSSトータルスコアの変化量をプラセボ群に対し統計学的に有意な改善を示した。
同社では、今回の試験結果に基づき、FDAと申請に向けた協議を行い、2018年度中の新薬承認申請を目指すとしている。
なお、その他の副次評価項目、安全性については解析中としており、試験結果の詳細については、今後学会等で発表する予定としている。
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