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「便秘(便秘症)」は特に女性と高齢者に高頻度に認められる疾患であり、罹患比率が高いとされる。
便秘症の特徴としては、排便回数の減少、残便感、硬便などの症状があり、慢性化すると患者のQOL(生活の質)の低下を招く。
エーザイ株式会社(本社:東京都文京区、内藤晴夫社長)とその消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社(本社:東京都中央区、松江裕二社長)ならびに持田製薬株式会社(本社:東京都新宿区、持田直幸社長)は1月19日、胆汁酸トランスポーター阻害剤「グーフィス(R)錠5mg」(一般名:エロビキシバット水和物)について、EAファーマが日本において、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)に係る製造販売承認を取得したと発表した。
厚生労働省の国民生活基礎調査(2013年)によると、国内の便秘症患者は1千万人以上と推定されている。
これまで便秘は病気とはみなさず、医療機関でも、効果的な治療がなされないケースもあったが、昨年、慢性便秘の診断・治療研究会が、日本初の「慢性便秘症診療ガイドライン」を作成した。
高齢者の便秘では、命にかかわる可能性もあるが、糖尿病の進行、がんの痛み止めや鬱病の治療薬の副作用などからも便秘症を発症するケースがあることも分かっている。
グーフィス錠は、EAファーマがAlbireo AB(本社:スウェーデン)から導入した新規作用機序をもつ1日1回経口投与の慢性便秘症治療薬。胆汁酸の再吸収に関わるトランスポーターを阻害し、自然な排便を促す効果が期待される。
今回の製造販売承認は、主に、国内における第3相試験(慢性便秘症患者を対象、プラセボ対照二重盲検比較試験)に基づくもの。
同試験においてグーフィス錠またはプラセボを1日1回14日間経口投与した結果、グーフィス錠投与群は、プラセボ投与群と比較して、主要評価項目である「自発排便回数の変化量」において統計学的に有意な改善を示した。
また、副次評価項目(「完全自発排便回数の変化量」、「便の硬さ」など)においても、統計学的に有意な改善が認められたという。なお、同試験において、重篤な有害事象は認められなかったという。
同剤はEAファーマと持田製薬が共同開発を行ったもので、薬価基準収載後、日本国内において同一製品名にてそれぞれ両社が販売を行う予定。
また、EAファーマとエーザイはコプロモーション契約を締結し、同剤に関連する適正使用情報を共同で提供する予定。
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