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漢方薬の『青黛(せいたい)』は、リュウキュウアイ、アイ、ホソバタイセイなどの植物から抽出した粉末の生薬で、清熱涼血・解毒の効能があるとされている、
中国では、古くから青黛を含む生薬を「潰瘍性大腸炎」に対して用いるが、その有効性・安全性に関する十分な科学的検証は行われていない。
国内でも染料や健康食品などに配合されるケースがある一方で、潰瘍性大腸炎患者では、予期せずに「肺動脈性肺高血圧」を発症する可能性があることも分かっており、これまでに厚労省も注意喚起を行っていた。
慶應義塾大学は11月28日、金井隆典氏(同大学医学部内科学(消化器)教室教授)、長沼誠氏(同准教授)らを中心とした全国33施設の多施設共同研究グループが、『青黛』が活動性の潰瘍性大腸炎の治療に有効であることを科学的に実証したことを発表した。
同研究成果は、11月22日付けの米科学誌「Gastroenterology」(オンライン速報版)に掲載された。
大腸の内側の粘膜に潰瘍ができることで、下痢や血便・頻繁な腹痛などがある「潰瘍性大腸炎」は、国内における患者数は16万人超と推定される疾患。若年層(男性20~24歳、女性25~29歳)に多くみられ、遺伝的因子も関与が考えられるが、発症の原因は明らかになっていない。
原則的には、持続する異常な炎症の抑制に有効な治療薬による内科的治療が行われ、下痢・下血、腹痛などの症状を減少させる。
今回、同研究グループでは、中等症以上の活動期にある潰瘍性大腸炎患者(86名)に対し、4つのグループ(治療薬(0.5g/日、1.0g/日、2.0g/日)、プラセボ)に無作為に割り付け、カプセル化した青黛を8週間経口投与した。
有効率を確認した結果、治療薬グループでは「69.6%(0.5g/日)」、「75.0%(1.0g/日)」、「81.0%(2.0g/日)」と有意に高率で、プラセボグループは 「13.6%」にとどまった。(症状消失を示す「臨床的寛解率」、「粘膜治癒率(内視鏡的寛解率)」も治療薬グループで高率。)
今回の検証では、臨床試験期間中に重篤な有害事象は認められなかったが、治療関連有害事象として、軽度の一過性肝障害、頭痛、胃痛・腹痛、嘔気が5%以上の患者に観察された。
また。厚生労働省では、2016年12月に、自己判断で青黛を摂取した潰瘍性大腸炎患者における「肺動脈性肺高血圧症」の発現事例が複数存在するとして、保健医療の関連学会に対して患者の自己判断による青黛の摂取をしないよう指導を求める通知を出した。
同研究グループでは、この厚労省の注意喚起が出された時点では、該当する肺動脈性肺高血圧症の発生例は無かったが、臨床試験の中止を決定し、当初120例の予定を86例で中断している。
同研究グループでは、今回の結果公表について、青黛の安全性・有効性を評価することを目的としているが、患者の自己判断による青黛の使用は行うべきではないとしている。 また、同省の注意喚起後、安全性を最優先して臨床試験を中断・結果の公表を行ったが、今後は動物実験を含む研究をさらに続けて、青黛を安全に使用できるよう治療開発を推進していくとしている。
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