ジェネリック医薬品へ切り替え、約7割の薬剤師が再提案

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患者の医療費負担の軽減や高齢化に伴い膨張する医療保険財政の改善を目的として、国では後発医薬品(ジェネリック医薬品:GE)の使用促進を図っている。

医療機関で処方される従来の医薬品(先発医薬品)をジェネリック医薬品へ切り替えるためには、医師が処方箋を発行する他にも、薬剤師が実際に行う調剤や患者への受け渡しの役割を担っている保険薬局の影響も大きくなっている。

介護・医療向けの情報提供サービスを手掛ける株式会社エス・エム・エス(本社︰東京都港区、後藤夏樹社長)では4月21日、自社で運営している薬剤師向けコミュニティサイト「ココヤク」内で実施した意識調査「AG/GEについての現場調査」における薬剤師からの回答をまとめて発表した。

薬剤師向けコミュニティサイト「ココヤク」で現場調査

今回同社では、主に調剤薬局の薬剤師を対象にして、後発医薬品(オーソライズドジェネリック/ジェネリック医薬品︰AG/GE )への切り替えについての関わりの実態・意識を調査している。

(オーソライズドジェネリック(AG)は、先発医薬品と製造方法・成分・添加物などが全く同じであるジェネリック医薬品のこと。)

AG/GEに切り替え後の患者は、先発医薬品には戻らず

調査の結果では、薬剤師が患者に対してAG/GEへの切り替えを勧めるケースとしては、そのきっかけとなるのは「薬価に差」、「処方内容の変更」、「発売後(改良後)のAG/GEがある」の順で多かった。

また、患者がAG/GEへの切り替えを拒否した場合でも、7割近く(68%)の薬剤師は切り替えを再提案していることが分かったという。切り替え時の説明には口頭で説明する(資料などは使わない)薬剤師が多かった。

AG/GEに切り替えた患者で先発医薬品に戻るケースは少ないことも分かり、患者のAG/GEの使用促進における薬剤師の働きかけが重要性を増していることがうかがえる。

患者・薬剤師自身のAG/GEに関する理解・浸透はまだ課題

AG/GEに対しての理解レベルでは、患者の理解レベルが「よい」・「どちらかといえばよい」と感じている薬剤師はわずか6人に1人(16%)のみとなった。

薬剤師自身が、先発医薬品とAG/GEの適応症の違いについて「よく理解している」と感じているのも約3割(32%)と低い傾向だった。

また、AG/GEに関する『ヒヤリ・ハット』として、医薬品を併用している患者へ先発医薬品希望の患者に後発医薬品を渡した(また、その逆)が6割を超えて多かった(64%)という。

その他、多くの薬剤師ではAG/GEへの切り替えを口頭で提案している一方で、薬局窓口ではほかの患者もいるため、口に出しづらい疾患名があることや抗うつ薬・抗がん剤などの服薬指導が難しいという声が上がっている。

公開日 :2017.07.06 更新日 :2021.10.06

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