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「塩分の取り過ぎ」、「運動不足」、「過労・ストレス」などが引き金となって発症する高血圧。生活習慣病とも呼ばれ、国内では成人の2〜3人に1人は高血圧患者かその予備軍だという。動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの健康リスクを高める可能性もある。
一方で、オランダ・ユトレヒト大学医療センターの研究では、高血圧治療を受けている患者で、かつコントロールが難しい高血圧を持っている患者のうち、治療に必要な薬剤を飲んでいるのはわずか約2割に留まることが分かったという。(尚、今回の研究はオランダ国内で実施されたもの。しかし、同研究グループでは、今回の研究結果はアメリカ国内の患者にも適用できる可能性が高いと報告している。)
この研究報告は米国心臓協会(AHA)のニュースリリースのなかで述べたもので、3月8日付けの高血圧に関する専門誌「Hypertension」(電子版)に掲載されている。
同研究グループでは、米国心臓協会(AHA)のニュースリリースにおいて「患者の約2割は降圧薬を全く飲んでいなかった」ことも報告している。そのため、今回の報告から本来は医師が処方した薬で対処できていたはずの症状でも、さらに治療を受ける必要が出てくる患者がいることが窺えるようだ。
さらに同研究グループでは、このような事態によって本来は症状が改善する症状でも、治療効果が現れないために薬剤を増やすことになると、3種類以上の降圧剤を適正な用量で使用しても(効果がなく)、血圧が依然として高い状態にある「治療抵抗性高血圧」と誤解される患者が出てくることも問題視している。
また、高血圧治療が困難化している原因が分からないまま、最終的に専門医の診察を受けるなど必要以上の検査が生じていることも考えられるという。
今回の研究は、元々は治療抵抗性高血圧に効果的な治療法として、脳と腎臓の間の神経を電波(または超音波)で破壊する治療法を検討していたもの。しかし、その治療法では従来の治療法を上回る効果は確認できなかったと結論付けた。
しかし、治療法を評価する際には患者の『服薬遵守率』が大きな影響を及ぼしており、『服薬遵守率』の評価・向上を図る必要性を主張している。
仮に患者が特定の理由があって服薬を拒む場合でも、有効な降圧薬は多種あるために医師としっかりと話し合うことで、錠剤の種類・用量などを変更することを検討することもできるとしており、そうすれば本来であれば大部分の患者には治療が奏効すると指摘している。
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