厄介者扱いの「特定外来生物」から抗がん作用のある物質を発見

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海外から入ってきた外来生物のうち、従来の生態系を破壊する可能性のある「特定外来生物」は、その被害から厄介者と考えられており、環境省が「外来生物法」によって規制も行っている。

河川敷などでみられる「オオキンケイギク」は、在来野草に被害を及ぼすとされて特定外来生物の一種に指定されているが、今回、岐阜大学の纐纈守教授(工学部)らの研究グループがこの「オオキンケイギク」の花に抗がん作用のある物質が含まれていることを発見した。

オランダの情報出版社・エルゼビア社が発行する医薬品化学分野の学術誌に論文が掲載されている。同研究グループでは今後製薬への応用を検討している。

特定外来生物「オオキンケイギク」

外来生物のうち、国内の在来生物の生態系やヒトの健康、農林水産物などに被害を及ぼすおそれのある生物は「特定外来生物」として環境省が指定している。

2005年に施行された外来生物法(「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」)に基づき、同省では特定外来生物の被害防止やその取扱いなどに関する「特定外来生物被害防止基本方針」をまとめている。

そのため、特定外来生物に指定された生物は輸入・販売・栽培・保管などが原則禁止(学術研究を除く)され、違反した場合には個人では懲役3年以下または300万円以下の罰金、法人では1億円以下の罰金が科されることになっている。

これまでにこの特定外来生物に指定されているのは、今回の「オオキンケイギク」以外にもアライグマやカミツキガメ、セアカゴケグモ、ブルーギルなど113種類(約1200種)に上る。

抗がん作用のある物質を発見を

「オオキンケイギク」は北アメリカ原産のキク科の多年草で、5〜7月ごろにコスモスに似た形状の鮮やかな黄色の花を咲かせる。全国の道路のり面などで緑化に使われていたが、繁殖力が強いため既存の生態系を壊すおそれが懸念されて、2006年には特定外来生物に指定されていた。そのため栽培や保管は原則禁止され、同大学がキャンパス周辺で行う環境美化活動などでも駆除後には捨てられていた。

しかし、同研究グループでは、色の濃い花や果実には一般的に抗酸化作用があるフラボノイド系化合物が含まれることが多いとされることから、「オオキンケイギク」を医学的に有効利用できないかと約4年前に着目していた。

そこで同大学に接している新堀川の両岸周辺で採取した「オオキンケイギク」の花をアルコール抽出などから数百種類の成分に分別した結果、そこから6種類のフラボノイド系化合物を発見した。さらに、その一種である「4−メトキシランセオレチン」が、がん細胞を死滅させたことも実験で確認できたという。さらにその効果は、治療に使われている抗がん剤と同程度の抗がん作用があることも分かったという。

学術的な価値、製薬への応用も期待

同研究グループでは「オオキンケイギク」が健康維持にもつながるということでただの厄介者でないと分かり、製薬への応用などで活用できるようになればと期待を寄せている。

また今回「オオキンケイギク」から発見された「4−メトキシランセオレチン」は、発見されること自体が珍しい化合物であるため、学術的にもその価値は大きいようだ。

公開日 :2016.07.20 更新日 :2021.10.06

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