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コンタクトレンズを使用している人の中には、コンタクトレンズを外さないまま、つい一晩寝てしまったという経験のある人がいるかもしれない。
しかし、これはとても危険な行為。今回、アメリカの50代の男性が、コンタクトレンズの感染が原因で角膜に重度の潰瘍ができ、穴が開いてしまった(角膜破裂)などの報告があった。
米疾病対策センター(CDC)によると、コンタクトレンズを装着したまま寝た場合、重篤な眼の感染症リスクが6~8倍に高まるとしている。
この報告は、CDC発行の「Morbidity and Mortality Weekly Report(8月16日号)」に掲載された。
報告書では、コンタクトレンズを外さずに寝たことが原因となって、『失明の危険』にさらされた症例を紹介している。
1泊2日の旅行中にソフトコンタクトレンズを装着したまま寝てしまったという先述の男性は、「穿孔性角膜潰瘍」と診断され、緊急の角膜移植が行わる事態となった。
ようやく視力が回復したのは、その後白内障手術を受けた1年後のことだったという。
処方箋なしで購入したソフトコンタクトレンズを装着したまま寝た17歳の少女は、感染が原因で角膜に潰瘍ができ、右目の視力をほぼ失った。
約2週間にわたり、同じソフトコンタクトレンズを消毒せずに使用し続けた57歳の男性は、両眼が「細菌性角膜炎」と診断され、右目には角膜移植が行われたものの、左目には傷が残ってしまったという。
また、報告書では、外見を変えるためのデコラティブ・コンタクトレンズ(いわゆる、カラーコンタクトなど)の危険性を示した例も紹介されている。
処方箋なしで購入したデコラティブ・コンタクトレンズを装着したまま寝てしまった18歳の男性は、角膜潰瘍となり、目に傷が残ってしまった。
このような『失明の危険』があるにもかかわらず、CDCによると、コンタクトレンズ使用者の約3人に1人は、就寝時や昼寝の際に、コンタクトレンズを外していないとしている。
目を閉じた状態は、眼に十分な酸素が届きにくく、装着したまま一晩寝てしまうと、コンタクトレンズに付着した細菌は7~8時間かけて繁殖することになる。
眼の感染が原因となって、角膜に潰瘍ができてしまうと痛みや視力低下を招き、最悪失明する危険性もある。
角膜の潰瘍から穿孔が生じたり、角膜に深い傷が残ってしまうというケースもあるようだ。もしこのような習慣があれば、すぐにやめたほうが賢明だろう。

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