小学生の視力低下率が過去最悪、スマートフォン・携帯ゲーム機の影響か

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文部科学省が1月22日に発表した2015年度の「学校保健統計調査(速報値)」
この統計調査は、幼稚園から高校まで(満5~17歳)の子どもの身長・体重などの発育状態や視力・張力・虫歯などの健康状態を毎年定期的に集計しているものだ。
今回の速報値によると、幼稚園~高校までの子どもの裸眼視力は「1.0未満」が増加傾向にあるという。
特に「1.0未満」の小学生の割合は30.97%と1979年度の調査開始以来、過去最悪となった。
調査を始めた1979年度は17.9%、その後は増え続け、2012年度からは30%を上回っている状況だ。

視力が「1.0未満」は幼稚園児で4人に1人、中学生以降では半数以上

同調査では、全国の約335万人(全体の24.2%)の子どもの発育・健康状態を抽出している。小学校以外での裸眼視力が「1.0未満」の子どもの割合は、幼稚園では「26.82%」、中学校では「54.05%」、高校では「63.79%」になった。
幼稚園児ですでに4人に1人以上が「1.0未満」になっており、中学生・高校生では半数を超える生徒が「1.0未満」になっている。
子どもの父母世代に当たる1985年度の調査と比べていずれにおいても増加傾向にある。
幼稚園児では1979年度の16.4%から増加し続け、ピークだった2008年度の28.9%は下回ったものの依然として高水準になっている。

スマートフォンやパソコンが悪影響か

この子どもの視力低下の増加傾向に対して、同省では「スマートフォン・パソコンなどを使う機会が増えたことが関係しているのではないか」と推測しており、どうやら現代の子どもは「幼少時から長時間スマホの画面を見ている」、「日常生活で(スマートフォンや携帯ゲーム機などの)小さい画面の小さな文字によって目を酷使している」ことが今回の結果に如実に表れているようだ。

虫歯は改善、座高測定・寄生虫卵検査は翌年度から廃止へ

一方で1979年度の調査開始時は90%以上の子どもにあった虫歯では、近年では改善傾向が続いている。
幼稚園では「36.2%」、小学校では「50.7%」、中学校では「40.4%」でいずれも前年度より減少。 高校では「52.4%」と過去最低を更新した。
改善している背景には学校での歯磨き指導や家庭での生活習慣の変化があるという。
また今回の2015年度の調査を最後にして、必須検査項目から「座高測定」と「寄生虫卵検査(=ぎょう虫検査)」が廃止されることが決まっている。
これまでに座高検査には「測定結果が活用されていない」、「健康管理と座高の関係が分かりにくい」など、測定自体に意味がないという声があった。
小学3年生以下に必須になっていた寄生虫卵検査では2015年度の小学生の保有者は過去最低の0.12%となるなど、調査開始時に比べて衛生環境が改善しており、近年の検出率は1%以下まで激減して過去10年下げ止まっていた。
同省では教育委員会などの判断で今後も2つの検査を継続することは可能としている。

公開日 :2016.04.11 更新日 :2021.10.06

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