便秘解消に「トイレ用足置き台」が有効
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米オハイオ州立大学の研究グループの研究によって、洋式トイレで小さな「トイレ用足置き台」を使用した参加者の多くが、力まずに排便できるようになり、便秘を解消するのに効果的であることが明らかになった。
同研究の詳細は、「Journal of Clinical Gastroenterology（2018年10月22日付け）」（電子版）に掲載された。
「トイレ用足置き台」の便秘解消への有効性は不明
米国では、成人の「6人に1人」が便秘を経験しているという報告がある。排便困難は、腹部膨満感・便秘、痔などを引き起こし、骨盤底の損傷・ヘルニアなどの重篤化にもつながる。
同研究グループによると、「トイレ用足置き台」は、インターネットの動画やソーシャルメディアから広がりを見せており、便秘解消に有効な商品として商品化されている。
しかし、「実際にトイレ用足置き台が便秘に有効かどうか」を明らかにした医学的根拠はなかった。
7割は排便時間が短くなり、9割は力まずに排便できるように
同研究グループは、今回、健康な成人※（52人（うち、女性が「40.1％」）、平均年齢29歳）を対象に、「トイレ用足置き台の排便への影響」を検証する研究を実施した。
※参加者は、健康に問題はなかったものの、排便時に強く力む必要がある（「44.2％」）と訴えており、「3人に1人」が残便感があるとしていた。
参加者は、最初の2週間は排便時にトイレ用足置き台を使用せずに過ごし、その後2週間は使用し続けた結果、使用していた期間は、参加者の「71％」で排便時間が短くなり、「90％」は以前よりも力まずに排便できるようになったことが明らかになった。
排便時に「しゃがむ姿勢になる」のが理想
今回の研究成果から、トイレ用足置き台を使用するだけで、便秘や腹部膨満感、残便感などが改善することが明らかになった。
参加者の3分の2は、研究が終了した時点で「今後も足置き台を使い続けたい」としていることも分かった。
トイレ用足置き台がこのような有効性を発揮する理由としては、「普通に便座に座った姿勢では直腸が曲がって便の通り道が狭くなってしまう」、「排便時に台に足を置くと前傾姿勢となり、直腸が直線になって排便しやすくなる」ことが挙げられ、「しゃがむ姿勢になる」ことが理想だという。
排便時の姿勢を変えられる簡単な方法として有用
同研究グループでは、胃腸の違和感や便秘、下痢などの症状がある人は、必ず医師に相談してほしいと忠告し、そうすれば、これらの症状を解消できるだけでなく、深刻な状態になるのを避けられるとしている。
排便は話題にしにくく、便秘であることを話したがる人は少ないものだ。しかし、足置き台を使って姿勢を変えるという簡単な方法なら、誰もが取り入れることができそうだ。
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