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昨年、米・ブランダイス大学のホール博士、ロスバシュ博士、ロックフェラー大学のヤング博士の3氏がノーベル生理学・医学賞を授与したことで脚光を浴びたのが、「時計遺伝子」とそのメカニズムの発見。
(看護師コラム :ノーベル生理学・医学賞、「概日リズム」のメカニズムも参照)
この「時計遺伝子」は、生物の体に備わる「体内時計」の仕組みを生み出す遺伝子だ。近年では、時計遺伝子を医学へ応用する「時間医学」の分野も研究が進んでいる。
ヒトの「体内時計」は、地球の約24時間周期に適応するように、日中は「活動」、夜には「休息」といったコントロールをおこなう。体温・血圧、脈拍などの生理機能が、朝から昼にかけて上昇し、夜には低下するというリズムをつくっている。
この約24時間周期で変動する生理現象は、「サーカディアンリズム(概日リズム)」とも呼ばれる。
体内時計を司る器官としては、1970年代に、米国の研究グループが、脳の視床下部の『視交叉上核』という部位であることを報告しているが、そのメカニズムは不明だった。
今回、ノーベル生理学・医学賞を受賞した3人は、ショウジョウバエの遺伝子解析を行うことで「per(period)」と呼ばれる時計遺伝子を同定。
時計遺伝子は、一定の周期で規則的に「時計タンパク」を生成し、一定量が生成されると、今度は「時計タンパク」が時計遺伝子に働きかけて自身の合成を抑制するという動きをくりかえし、約24時間の周期のリズムがつくられていることが明らかになった。(「cry」「b-mal」「clock」など、20種類ほどの時計遺伝子も同定された。)
また、親時計である脳の『視交叉上核』から、子時計になる全身の末梢組織にサインが送られることで「サーカディアンリズム」を作って、体内の働きを調節しているメカニズムが分かった。
海外旅行などによる『時差ぼけ』は、体内時計と実際の生活時間がずれることで、体温・血圧、ホルモンの分泌、睡眠・覚醒といった様々なリズムのバランスが崩れる。
また、シフトワークや夜勤、休日の夜更かし、寝だめ(長寝)などで就寝時刻や睡眠時間が普段と大幅にずれる「社会的ジェットラグ(時差ぼけ)」は、体内時計が狂ってしまい、長年積み重ねると、がんや生活習慣病(糖尿病、肥満、うつなど)の発症増加などの様々な弊害が引き起こされるリスクが高まるという。
普段から睡眠時間が足りていない場合は、昼寝(午後3時までに15分程度)をとるのが良い。
体内時計を狂わせないために、最も重要なのが「日光を浴びること」。日光が目を通して視交叉上核に伝わると、体内時計はリセットされ、親時計による時刻合わせが行われる。
全身の末梢組織にある子時計へリセットされた時刻情報が伝わると、交感神経が優位になり、血圧・体温の上昇など、全身は活動モードに。親時計の時刻合わせの約15時間後に、メラトニンホルモンの分泌が増え、眠りを促す。
睡眠・覚醒のリズムを整えるのに、食事のタイミングも重要だ。深夜に食べ続けると、本来のリズムが無視され、寝ているはずの時間で活動的になってしまう。
特に、「朝食をしっかりとる」のが大事で、緑黄色野菜をとると、その後1日の血糖値の上昇を抑える効果も期待できる。午前6~7時ごろに日光を浴び、起床後1時間以内に朝食をとると、体内時計の調整に有効になる。
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