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人や動物は、食べ過ぎによって脂肪が増えて「肥満」になるが、肥満は糖尿病、脂質異常症、高血圧などを誘発するメタボリックシンドロームの原因となり、さらには脂肪肝炎やがんなどの疾患の発症に関わっている。
この食べ過ぎによる「肥満」には、脳内での「食欲を抑えられなくなる」あるメカニズムが関与していることが分かった。
今回、基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)の新谷隆史氏(統合神経生物学研究部門准教授)、東覚氏(同大学院生)、野田昌晴氏(同教授)らの研究グループが、肥満状態にある人の脳内で酵素分子「PTPRJ」がレプチンの受容体の活性化を抑制する働きによって、摂食行動を抑制できなくなることを発見した。
同研究成果は、9月14日付けの英科学誌「Scientific Reports」(電子版)に掲載されている。
食欲は、脂肪細胞から放出されるホルモンである「レプチン」が脳の摂食中枢に作用することでコントロールされている。
脂肪が増加しても、その分「レプチン」の放出量も増えることで、「レプチン」が強力に摂食行動を抑制することで、適正な体重を維持しているとされる。
一方で、肥満状態になった人の場合、レプチンの働きが弱くなる「レプチン抵抗性」のために摂食抑制が行われない。
しかし、この「レプチン抵抗性」が生じるメカニズムはよく分かっておらず、その治療法もなかった。
同研究グループでは、レプチンの働きを抑える脳神経細胞内の酵素分子「PTPRJ」に注目。これまでにも、「PTPRJ」が血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きを抑制することを発見していた。
今回、この「PTPRJ」がレプチン受容体に作用して、レプチンの働きを抑制しており、肥満の場合、摂食中枢で「PTPRJ」の発現が増加。それによって、レプチンが効きにくい状態になって、「レプチン抵抗性」の要因になると考えられるとした。マウス実験でも、「PTPRJ」欠損マウスが通常マウスより体重・脂肪量ともに抑制された。
これは、酵素分子が持つ脱リン酸化の機能によって、レプチンの作用を妨げているのだという。
肥満は、糖尿病や心疾患など様々な病気に関与するが、体重を「数%減らす」だけでも症状は改善されるという。
今回の研究結果から、PTPRJの働きを抑制する薬剤の開発によって、インスリンとレプチンの働きを促進することで、糖尿病や肥満を抑制・改善することができるとされるため、同研究グループでは、今後10年程度での実用化を目指すとしている。
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