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ヒトの睡眠は寝入ってすぐなどの深い睡眠「ノンレム睡眠」と、体は休んで脳は活動する浅い睡眠「レム睡眠」を繰り返すことが分かっているが、睡眠不足になると肥満や生活習慣病の発症リスクを高まってしまい、さらに最近の研究によると、このうちの特にレム睡眠が不足していることが原因で『食べ過ぎ』を誘発して肥満リスクが高まる傾向があることが分かってきている。
そのため、体重増加をもたらす1つの要因には睡眠不足が挙げられており、また、一般的に睡眠不足の人は、十分な睡眠をとっている人と比較して、体重を増加させる嗜好性の高い食品を摂取しやすくなることで、太りやすくなる傾向があるとも言われる。
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)の研究グループが2016年12月に発表した研究報告によると、睡眠不足で『甘い食べ物』を欲するようになるのは、脳の前頭前皮質の働きによるものだという。同研究成果は、2016年12月6日付けの英科学誌eLife(電子版)に掲載されている。
これまで、なぜ睡眠不足になると高カロリーの食品を欲するようになるのか、その背景にある神経機構のメカニズムは分かっていなかった。
また、前頭前皮質は、食べ物の味や香り、食感などの嗜好を判断する役割を担う脳部位であり、この前頭前皮質が睡眠不足と高カロリー食品の摂取において重要な役割を果たしていると考えられてきた。しかし、これまでは睡眠と前頭前皮質の直接的な関係については不明だった。
今回同研究グループが行った(レム睡眠量を減少させた)マウス実験によると、マウスは太りやすい食べ物に含まれるショ糖(砂糖の主成分)や脂質の摂取が増え、レム睡眠の不足がそれらの過剰摂取を引き起こす原因になっていることを確認したという。
その後さらに、遺伝子操作や化学物質などによりこのマウスの脳の前頭前皮質の神経活動を抑制したところ、脂質の摂取量については特に影響がなく増え続けたが、ショ糖の摂取量は増えなかったため、前頭前皮質が糖分への欲求を担うことが分かったとしている。
今回の研究はレム睡眠と前頭前皮質、食物の嗜好性との直接的なつながりを初めて示したものだ。
また同研究成果は、レム睡眠の不足時に太りやすい食べ物を摂取したくなる欲求は、前頭前皮質が直接的に制御している可能性が示唆されたことになる。
レム睡眠は加齢とともに減少することも知られており、レム睡眠量の減少によって代謝やエネルギーバランスに悪影響を与え、体重増加につながる可能性も示されている。
近年では糖尿病や心血管疾患などをはじめとして、甘い食べ物や肥満との密接な関わりのある疾患の増加は顕著になっている。そのため特に肥満は経済的損失を招く原因になることも考慮され、社会的な問題になることが憂慮されており、肥満予防・改善のために特定健康診断(メタボ健診)も行われている。
同研究グループは、今回の研究から得られた睡眠不足により甘いものを食べたくなるという脳のメカニズムを理解することで、高齢化・肥満増加にある社会での食生活を睡眠の視点から見直し、健康的な食生活を促進し、また新たな神経薬理学的な戦略の開発なども期待されるとしている。
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