『乳児用液体ミルク』が「解禁」か、災害時の備えや子育て支援にも

公開日:
最終更新日:

2016年4月の熊本地震では、救援物資としてフィンランドから乳児用の「液体ミルク」が無償で提供されたことで、哺乳瓶を十分消毒できないために子どもに安全なミルクをあげられないと悩んでいた被災地で子育てをする世帯への支援となった。

この「液体ミルク」は国内における法令が未整備で、まだ流通していない。しかし、この乳児用液体ミルクの販売を望む声は近年広がっており、政府ではその「解禁」検討を進めている

海外で普及している「乳児用液体ミルク」

液体ミルクは、欧米などの海外では一般に広く普及しているものだ。そのため近所のスーパーでも購入できて、パックやペットボトル入りの常温で販売されており、価格は200ml程度の飲みきりタイプで1本200円程度が相場になっている。

両親が子連れで外出する際の携帯にも便利だと海外では「子育て世代」からの人気は高いようだ。

粉ミルクとの違いでは、粉ミルクでは哺乳瓶を消毒してお湯で溶かした後に冷ます必要があるが、液体ミルクでは密封された封を切ればすぐに飲めることで災害時の断水やお湯を沸かせなくなった場合にも使える利点があることも特徴だ。

食品衛生法での「規格なし」、国内では未流通

現状国内では製造自体は禁じられていないものの、食品衛生法に基づく厚生労働省の省令の規格では「粉ミルク」のみ設けられているため、液体ミルクの規格はない

また、妊産婦の健康や乳児の発育に適する商品として消費者庁の許可を受ける「特別用途食品」でもこの「液体ミルク」は対象には含まれていない。そのため、国内での販売や製造はまだ行われていない状況だ。

衛生面での安全性を示すデータが揃えば解禁か

今後、現状の省令の改正を進めていくには、まず液体ミルクの衛生面での安全性を示すデータが揃うことが前提になるようだ。

海外では無菌処理を行うなどによって衛生面での安全性がクリアになっており、液体ミルクでも紙パックやペットボトル入りで半年〜一年程度常温保存できるようになっている

長期間での常温保存が可能であれば、災害時の備えとしても期待が高まる。熊本地震でも震災時には清潔な水が手に入らず、哺乳瓶が消毒できずに困ったという声は上がっている。

また、育児の手間が省けることでの母親の負担の軽減や男性の育児参加の後押しにもなるとの期待も上がっている。

公開日 :2017.01.04 更新日 :2021.10.06

看護師の新着求人情報

  • 《日勤のみ・週休2.5日・無料駐車場》東大和市のクリニック

    医療法人社団碧桐会 メディカルボックス東大和

    月給 300,000円~ ・・・

    東京都東大和市

    クリニックにおける看護師業務

     
  • 《日勤のみ・週休2.5日・無料駐車場》東大和市のクリニック

    医療法人社団碧桐会 メディカルボックス東大和

    時給 1,850円~(平・・・

    東京都東大和市

    クリニックにおける看護師業務

     
  • 《産休代替派遣求人・認知症看護の認定資格をお持ちの方を募集》・・・

    求人名非公開 ※詳細はお問い合わせ下さい

    時給 2,400円~ ・・・

    神奈川県川崎市

    病院内での正看護師業務/産休代替/日勤のみ

     

我々は「入職後の活躍」を見据えて、組織にフィットする方々をご紹介しています。
コメディカルのマッチングでは、10年以上の実績がございます。積み上げたノウハウを活かして、採用をサポートいたします。