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3大栄養素の1つである脂肪には気を使う人も多いだろうが、食事に含まれる脂肪には様々な種類があり、ここでは飽和脂肪酸とトランス脂肪酸、不飽和脂肪酸の3つの脂質の成分のキーワードに分けて新しい研究結果に触れていきたい。
米・ハーバード大学などの研究グループでは、看護師健康調査(NHS)と医療従事者追跡調査(HPFS)のデータを利用して12万以上を対象にした30年間追跡を行ったところ、肉類や乳製品、マーガリンなどの飽和脂肪酸またはトランス脂肪酸は健康に悪いという考えが後押しされる結果になったとしている。
さらに、飽和脂肪またはトランス脂肪の摂取量が多い人は不飽和脂肪を多く摂取する人に比べて寿命が短かったという。同研究成果は、7月5日付けの「JAMA Internal Medicine」(電子版)に掲載されている。
そもそも脂肪はタンパク質・炭水化物と並び3大栄養素の1つとされる。しかし、今回の研究からはひと括りに脂肪という中でも飽和脂肪酸やトランス脂肪酸が含まれる食品よりも不飽和脂肪酸が含まれる食品をしっかりと摂取できるような食生活が推奨されるようだ。これは、これまでも指摘されてきたもので今回の研究によって改めて確認されたといえる。
不飽和脂肪酸は、魚類やオリーブ油、キャノーラ油、ダイズ油などの植物油に含まれる脂質の成分である。この不飽和脂肪酸は、常温で固まらず体内でも液体でもある。
今回、同研究グループでは、看護師健康調査(NHS)と医療従事者追跡調査(HPFS)のデータから対象者の「脂肪摂取量」を調査している。対象者の脂肪摂取量を数年ごとに調査しながら、食生活と健康状態を最大32年間追跡しているが、追跡期間中に3万3,300人超が死亡している。
その調査結果では、食生活において飽和脂肪酸とトランス脂肪酸の摂取量が多い人は死亡率が高い傾向があった。特にトランス脂肪酸の摂取量が多い人ほど死亡率が上昇していたという。
トランス脂肪酸はマーガリンやドーナツ、スナック菓子のほか、食パンやケーキ、アイスクリームなどに含まれる脂質の成分で、「特に不健康な脂肪」とされており、米国でも2018年には食料供給を完全に撤廃する方針を示すなど制限の動きが徐々に出てきている。
同調査結果では、トランス脂肪酸と同様に、飽和脂肪酸でも摂取量が増えるにつれて死亡リスクは上昇していた。
飽和脂肪酸が含まれる食品はラードやバター、チーズのほか、チョコレートやパーム油が代表的で、肉類や乳製品には比較的多く含まれる。この飽和脂肪酸は常温で固まるという特徴がある。
一方で、不飽和脂肪酸では他の2種類の脂肪とは全く逆の相関がみられ、不飽和脂肪酸の摂取量が多い人は死亡リスクが低下していたという。
その中でも、ほとんどの植物性脂肪に含まれるオメガ-6脂肪酸や魚類・ダイズ油・キャノーラ油などに含まれるオメガ-3脂肪酸などの「多価不飽和脂肪酸」の摂取量が多い人は余命が長い傾向にあったという。
研究グループでは、普段から摂取する飽和脂肪酸のうち5%を同等カロリーの不飽和脂肪酸(多価不飽和脂肪酸または一価不飽和脂肪酸)に置き換えると、追跡期間中の死亡リスクはそれぞれ1〜3割低下しているともした。
一般的に「脂肪を摂ると体脂肪が増える」という見方でみられるがそれは誤解であり、脂質の成分によって日常で摂取している脂肪を分析することが重要だ。不飽和脂肪酸をしっかりと摂りたいのであれば、魚類(特にサケ、サバなど)やナッツ類などがおすすめだ。
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