飲料水が歯のエナメル質に与える影響を調査

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会社勤めでもランチ後にオフィスで歯磨きをするのはごく当たり前になっているが、欧米に比べて、まだ国内の「予防歯科」は遅れている。日常的なオーラルケアに気を遣って毎日しっかり歯磨きをする人が増えていても、それでも虫歯ができてしまうという悩みをもつ人がいる。そこで今回は少し生活習慣やオーラルケアについて見直してみたい。例えば飲み物1つとっても、「ノンシュガー」や「スポーツ」と表記された清涼飲料は、一見特に歯に悪いものではなさそうだがそれは大きな間違いだ。

「酸」を多く含む飲料が歯にダメージ

オーストラリア・メルボルン大学口腔衛生学共同研究センターでは20種類以上のソフトドリンクやスポーツドリンクが歯の表面のエナメル質に与える影響について、11月下旬に公表した。虫歯の要因の1つは飲食時に糖分が多く含まれているものを口に含むことと考えられるが、同研究によると、糖分を一切含まなくとも、pH(水素イオン指数)が低く「酸」を含む飲料は、歯のエナメル質にダメージを与えているという。

例えば、運動時によく飲まれているスポーツドリンクは健康的な印象があるがアミノ酸や、クエン酸が多く含まれている。「ノンシュガー」や「ダイエット」などの清涼飲料水にも、ステビアなどの成分が酸性である人工甘味料が使用されている。これらの酸性の添加物は唾液によって中和されるはずの口内を酸化させるという。

フレーバーウォーターでも歯の表面にダメージ

酸化した口内では虫歯菌が活発になって、歯の表面のエナメル質が溶かされ、虫歯になりやすい環境を作ってしまう。エナメル質が溶け始めるのはpH5.4以下とされ、pH値が3.6~4.6のスポーツドリンクなどは歯の表面のエナメル質にダメージを与え、虫歯菌はさらに奥にある象牙質にまで達してしまうこともあるという。同研究によるとミネラルウォーターにほのかな香りがするフレーバーウォーターでも歯の表面にダメージを与える作用があるという。

口内を中性に保つ心がけを

同研究グループは、虫歯のリスクを減らすためには清涼飲料水は極力飲まないよう呼びかけている。特にリン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸などが含まれているものを避け、長時間飲み続けることや就寝前に飲むことにも注意を促している。

虫歯予防としては飲料水を飲む際はストローを使って歯への接触を減らしたり、定期検診を受ける、pHの低い飲料を多量に飲んだ後は水で口をすすいで口内環境をなるべく中性に戻すことなどを勧めている。

また柑橘類、キューイなどフルーツなどの酸性の食品を多く食べた直後ではエナメル質が溶け出す「酸蝕(さんしょく)」の状態になっているため、すぐに歯を磨くとやはり表面のエナメル質を傷付けてしまうため、口をすすぐだけにするか、すすいだ後1時間以上経ってから歯を磨く方が好ましいという。

公開日 :2016.07.03 更新日 :2021.10.06

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