流行りの「RSウイルス」、感染者数が2003年以降で過去最多に
公開日：
最終更新日：
毎年、秋から冬にかけて患者が増える「RSウイルス」の感染者症の患者数が過去最悪となっている。
感染初期での症状はせきや鼻水などだが、乳幼児や高齢者は重篤化して重い肺炎を引き起こすケースもあり、最悪の場合は死亡する可能性もある。
例年、流行がピークを迎える12月～1月を控えて厚生労働省では「生後3ヶ月以内の乳児の感染は特に注意が必要」と注意を呼び掛けており、今後もさらに流行が拡大する恐れがあり、注意が必要だ。
国立感染症研究所による12月1日の発表では、11月16〜22日の期間に全国約3,000ヶ所の小児科から報告された感染症発生動向調査で患者数は6,687人に上り、調査が開始された2003年以降同時期で最多になったとしている。
乳幼児に多いRSウイルス感染症
RNAウイルスの一種である「RSウイルス」によって引き起こされるこのRSウイルス感染症は、乳幼児に多い急性の呼吸器感染症。
風邪の症状と同様に発熱や鼻水、せきなどが数日間続く。
また初感染の乳幼児では、肺炎や気管支炎になることもある。
同研究所によると、乳幼児では生後1歳までに半数以上がこのRSウイルス感染し、2歳までにはほぼ全員が感染するという。
また、その後何回でも繰り返して感染することはあるという。
また、乳幼児の肺炎の半数、気管支炎の5〜9割はRSウイルスが原因という報告もある。
さらに生後半年に満たない赤ちゃんや早産、心臓や肺に持病がある乳児は重篤化のリスクが高まることもあり、ぜんそくや閉塞性肺炎など呼吸器の持病を持つ高齢者の持病が重篤化するケースもある。
飛沫や接触感染、大人からの感染にも注意
入院まで至るケースは初感染の場合では数%程度で、せきやくしゃみで飛び散って感染したり(飛沫感染)、飛沫がついたおもちゃなどを触った手を介して感染する(接触感染)ことがあり、その予防はマスクの着用やこまめな手洗いになる。
またおもちゃなどは消毒用アルコールで消毒することである程度の効果は見込める。
感染した大人にはほとんど症状が出ずに、気づかないうちに乳幼児に感染させてしまうケースもあるので注意が必要だ。
RSウイスルに対する予防接種ワクチンはないため、早産や心肺に持病がある赤ちゃん向けには予防のために抗体医薬(人体の抗体を利用した医薬品)である「パリビズマブ製剤」を用いることもある。
過去最多の感染者数、ノロウイルスも感染者増加中
同研究所によると、11月16〜22日の期間に2015年になって初めて患者数が6,000人を突破しており、直近5年間の同時期の患者数と比較しても最も多いという。
同時期における直近5年間の比較で2番目に患者数が多かった2014年では5,151人、最少だった2011年では2,389人になっており、統計からも今年の患者数の多さが伺える。
また同期間において、都道府県別での患者数が最も多かったのは大阪府(580人)。
次いで北海道(499人)、愛知県(354人)、東京都(335人)、埼玉県(291人)となっている。
全国でもこの5地域では患者が増加傾向にあるという。
また、ノロウイルス由来の患者が冬場に多くなる「感染性胃腸炎」も患者数が増加している。
同時期の1医療機関からの感染性胃腸炎患者の報告数は「7.18人」で、1ヶ月前から約1.66倍に跳ね上がっている。
どちらもまずはしっかりと予防して、ウイルス感染には十分に気を付けたいところだ。
看護師の新着求人情報
-
《日勤のみ・週休2.5日・無料駐車場》東大和市のクリニック
医療法人社団碧桐会 メディカルボックス東大和
月給
300,000円～
･･･
東京都東大和市
クリニックにおける看護師業務 -
-
《産休代替派遣求人・認知症看護の認定資格をお持ちの方を募集》･･･
求人名非公開 ※詳細はお問い合わせ下さい
時給
2,400円～
･･･神奈川県川崎市病院内での正看護師業務／産休代替／日勤のみ
我々は「入職後の活躍」を見据えて、組織にフィットする方々をご紹介しています。
コメディカルのマッチングでは、10年以上の実績がございます。積み上げたノウハウを活かして、採用をサポートいたします。
