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名古屋工業大(安在大祐助教ら)は、薬のように飲み込む小腸・大腸のカプセル内視鏡検査の画像をより鮮明にする大容量通信手法を開発した。
これまでの肛門からの内視鏡検査に変わって今後カプセル内視鏡検査が普及することや、これまで実施されていない胃のカプセル内視鏡検査の実用化にもつながることが期待される。
一般的なカプセル内視鏡検査は、カメラと発光ダイオード(LED)のライト、通信アンテナを内蔵した長さ2~3センチ、直径1センチ程度のカプセルが用いられる。
口から飲み込み臓器の内部が撮影されたものが体外の受信機に画像が送られ、撮影後はそのまま排出される仕組みだ。
今回の開発ではこれまで使われてこなかった高周波数帯の通信方式を採用した。
高周波帯の電波は体内の水分で弱められる特性があるが、大量のデータをやりとりできる。
通信アンテナに特殊な素材をコーティングすることで体外まで高周波帯の電波を届きやすくした。
協力機関であるノルウェーのオスロ大病院の豚を使った実験では、従来アンテナ1本あたり3万画素程度だった画像の20倍以上となる70万画素程度の画像データを体外に送信することに成功した。
試算ではアンテナを2本にすることで400万画素以上の画像データの送信も可能だ。
名古屋工業大は実用化に向けて通信規格への対応や企業との協力を進める。
従来の内視鏡検査は画像を撮影するための細いワイヤーを口や肛門から体内に入れため、身体への負担が大きい。
入院の必要性や痛みを伴うことから敬遠されがちで、大腸がん検診の便潜血検査で陽性が出ても内視鏡検査を受けない人は4割と多い。
便潜血検査で陽性が出たにもかかわらず内視鏡での精密検査を受けなかった人は大腸がんでの死亡のリスクが約4倍高まるとの報告もあり、内視鏡カプセルの普及によって今後の内視鏡検査の受診率が高まれば、大腸がんによる死亡リスクも軽減されるかもしれない。
カプセル内視鏡検査は、2007年に小腸対象とした検査で、2013月には大腸を対象とした検査で公的保険(健康保険など)が適用されるようになった。
保険適用後の費用負担は3万円程度で、従来のワイヤーによる内視鏡検査と比べ楽に検査が受けられるのが特徴だ。
しかし、ワイヤーによる撮影より画像鮮度が劣り、袋状で撮影範囲の広い胃では撮影が難しいためカプセル内視鏡検査は実用化されていなかった。
今回の開発により、これまでのワイヤーで使われている数十万~100万画素程度よりもさらに鮮明な画像の撮影も可能になるため、胃検査用のカプセル実用化にも期待がかかる。
胃や腸の検査を抵抗なく受診できるようになれば、定期健診による胃がんや大腸がんなどの病気予防や早期発見にもつながる。

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