臨床検査技師の面接対策とは?志望動機や自己PR、よく聞かれる質問まで徹底解説

医師とコミュニケーションを取ることが多い臨床検査技師にとって、自分に合った職場を探すことはとても大切です。スキルアップを目指して転職活動に力をいれたい臨床検査技師の方も多いでしょう。ここでは臨床検査技師の転職について、面接での志望動機や自己PRを詳しく解説します。よりよい転職のためにぜひ参考にしてみてください。

臨床検査技師の面接における基本マナー

ここでは臨床検査技師の面接マナーを解説します。どれも難しくないことですが、できていないと他にどんな優秀な経歴を持っていたとしても印象が悪くなります。まず基本的なポイントをおさえておきましょう。

身だしなみを整える
医療職にとって清潔感はとても大切です。面接の際には清潔感のある服装を着て、ヘアスタイルなどの身だしなみを整えて臨みましょう。スーツの色は男女問わず、黒やグレーなどの落ち着いた色合いのものを選びます。派手な髪色やメイク、清潔感のないヘアスタイルは避けましょう。長い髪の場合は顔にかからないようにまとめておくことをおすすめします。アクセサリー類は基本的に結婚指輪のみにしましょう。

忘れ物をしない
履歴書や筆記用具など忘れ物がないか事前によく確認しておきましょう。必要なものを漏れなく準備できていないと、仕事を正確に遂行できるか不安に思われてしまいます。必要な書類はシワにならないようクリアファイルに入れて準備しておくと、より安心です。物を丁寧に扱うことは医療職、特に多くの道具を扱う臨床検査技師にとってはとても重要です。

余裕をもって到着する
当日は余裕をもって予定時刻の約30分前までに施設周辺に到着しておきましょう。予定時刻の5分前になるまでは施設外で待機するのがマナー。あまり早く面接会場を尋ねてしまうと先方の迷惑になる可能性もあります。
どうしても遅刻してしまう場合は、遅れが分かった時点ですぐ先方に電話連絡を入れましょう。電話ではまず謝罪し、遅れる理由と何時ごろに到着できるかを必ず伝えます。

施設内へ入る前に携帯電話の電源を切る
面接会場へ到着する前に必ず携帯電話の電源は切っておきましょう。面接先が病院などの場合は携帯電話の使用そのものが禁じられていることもあります。医療職として病院での面接中に電話が鳴ってしまうのは絶対にNGです。

臨床検査技師の面接の主な流れ

施設へ到着する

受付を行う

面接会場へ入室する

面接を行う

面接会場から退室する

(施設を見学する)

帰宅する
面接会場である施設へ入る際、冬ならコートは脱いでおきましょう。施設に入ってからは立ち居振舞いや態度に気を付けて、常に見られている意識を持って行動します。面接は挨拶、書類の提出、自己紹介、面接官からの質問に回答、逆質問という順で進むことが多いようです。流れを頭に入れて自宅で練習するとよいでしょう。

臨床検査技師の面接における自己紹介対策

名前とこれまでの職歴を簡単にまとめたものを述べます。時間にして1分ほどに収まるように簡潔に話しましょう。内容を詰め込むよりも、ハキハキと話し、面接官に良い第一印象を与えることが大切です。淀みなく適切な早さで話せるよう何度も練習しておくとよいでしょう。

回答例:
「○○と申します。大学卒業後、〇〇病院で4年間、生理機能検査、検体検査の業務を幅広く担当しておりました。その後、超音波検査の技術を磨くため、乳腺外科、婦人科、内科を診療する○○クリニックで2年間勤務しております。医療機関で働く中で予防医学へ強く関心を持ったため、健診センターへの転職活動を行っております。本日は、よろしくお願いいたします。」

臨床検査技師の面接における自己PR対策

自身のアピールポイントを簡潔に述べ、次にその長所が具体的に表れている理由という流れで話しましょう。「学習意欲がある」「協調性がある」「正確性がある」などの長所に対する具体的なエピソードがあることで、自分の長所がどう職場で役立つか面接官に訴えかけることができます。

自己PRを考えるときには自分の長所をいくつか書き出し、その中で臨床検査技師という職種や志望する施設に合うものを選ぶと作りやすいでしょう。例えば、経験者優遇の求人であればスキルが、クリニックなど人間関係が密な施設であれば人間性がアピールポイントとなるはずです。
回答例:
「私は新しい知識を学び活かすことに意欲的です。現職の病院では血液検査を担当しておりますが、近年は知識をさらに深めたいと考え「認定血液検査技師」を取得しました。この学びを活かし、貴院の血液検査部門において貢献したいと考えております。また臨床検査技師としてスキルアップを目指して学習を続けていきたいと思います。」

臨床検査技師の面接における志望動機対策

まずは志望動機を簡潔に話し、次に動機を補完する具体的な理由、最後に自身の将来のビジョンを織り込むとよいでしょう。
志望動機は、なぜ臨床検査技師という職業を選んだのかと、なぜその施設で働きたいのかの二つが伝わる内容がベストです。特に未経験であれば、なぜ臨床検査技師として働きたいかは必ず述べましょう。同業からの転職であれば、なぜその施設なのか、今までの経験をどう活かせるかが話の中心となるはずです。 全体の長さは1分~1分半ほどを目安に。長すぎるとかえって内容が伝わりません。
回答例:
「臨床検査技師として病気の早期発見の一端を担いたいと思い、予防医療専門の貴施設へ応募いたしました。前職の病院では超音波検査を担当し、病変の早期発見と治療が何より大切なことを痛感しました。経験を活かしてよりスキルを磨き、一人でも多くの患者様へ早期治療への橋渡しをしたいと思っています。超音波検査士の資格は体表臓器と消化器領域を取得しており、健診領域を取得のために勉強中です。」

臨床検査技師の面接でよく聞かれるその他の質問と回答例7選

・「前職の仕事内容を説明してください。」
・「転職理由を教えてください。」
・「ご自身の長所と短所を教えてください。」
・「臨床検査技師を目指したきっかけを教えてください。」
・「臨床検査技師として働く上で1番大切にしていることはなんですか?」
・「臨床検査技師として今後どのようなキャリアを考えていますか?」
・「他の施設へ応募していますか?」
よく聞かれる質問は、回答を事前に考えておくと安心です。
ただし、回答を丸暗記するのではなく、自己分析を掘り下げ、自分の言葉でしっかり話せるように練習しておきましょう。面接官の話を最後まで聞き、聞かれている内容から外れないように適確に答えることが大切です。

「前職の仕事内容を説明してください。」
面接官はこの質問をする際、「応募者はこちらが必要としている技術を持っており、それを自覚して説明できるか?」を知りたがっています。
答える際にはその意図を踏まえ、「採用者が必要としている技術があると分かる仕事内容」を具体的に説明することがポイントです。未経験の場合は、精密さや丁寧さなど、臨床検査技師に必要なスキルに関連した仕事内容を答えるとよいでしょう。
回答例:
「前職では検査センターにて検体検査を担当していました。主に血液・尿検査に携わることが多く、生化学自動分析装置などの血液・尿に関する検査機器は一通り使い方を理解しています。また検査試薬の管理も担当しており、大量の検体に対応できるように常に迅速で安定的な在庫管理を意識し業務にあたってまいりました。


「転職理由を教えてください。」
面接官はこの質問をする際、「応募者がまた転職してしまわないか」「応募者が自社に期待していることは何か」を知りたがっています。 答える際には、先方に納得してもらえるだけの理由を用意しましょう。人間関係のトラブルや待遇面などネガティブな理由はできるだけ避け、未来志向な答えを用意した方が安心です。志望動機と関連付け、貴院であれば希望通りの働き方ができると伝えられるとさらに説得力が増すでしょう。
回答例:
「予防医療に携われる施設で働きたいと考えたからです。前職の大学病院では主に超音波検査を担当しておりましたが、症状が現れて受診された際にはすでに病気が進行しており、寛解がむずかしい患者様も多くいらっしゃいました。そんな中、病気のリスク発見、早期発見の重要性を強く実感するようになり、予防医療を専門に扱っている病院への転職活動を始めました。御院は予防医療専門病院として、その重要性を発信する活動も多くおこなってらっしゃると伺っています。御院で働く中で、社会に予防医療を広める一端を担いたいと考えております。」


「ご自身の長所と短所を教えてください。」
面接官は質問をする際、「応募者は自分の能力を客観的に判断できているか」「長所が自社で活かせるか」「短所が自社の業務に影響がないか」を知りたがっています。 答える際にはどちらも客観性のある内容を選びましょう。長所は応募先で生かせるものであれば基本的に自由ですが、短所は答えた内容が原因でお見送りとなることもあります。ポジティブに言い換えられる内容かを意識して考えるとよいでしょう。どのように克服しようとしているかを合わせて答えると効果的です。
回答例:
「長所は間違いやミスが少ない点です。他の方の間違いを見つけることも得意だったので前職では最終チェック作業を担当していました。 短所は細かいところが気になりだすと周囲とのバランスを考えず自分の作業量を増やしてしまう点です。チームで作業にあたっていることを忘れないよう、積極的なコミュニケーションを意識して業務をおこなっています。


「臨床検査技師を目指したきっかけを教えてください。」
面接官は質問をする際、「臨床検査技師としての志や責任感、倫理観があるかどうか」を知りたがっています。答える際には具体的なエピソードを交え真摯な思いを語ることがポイントです。
回答例:
「家族に医療従事者がおり、自身も人を助ける医療職に就きたいと考えていました。同時にデータの収集や分析に興味があったため、臨床検査技師という職種を目指すに至りました。臨床検査技師は数字により病気を真っ先に発見する重要な職務を担っており、責任と同時にやりがいも感じています。」


「臨床検査技師として働く上で1番大切にしていることはなんですか?」
面接官はこの質問をする際、「自社の価値観に応募者がどれくらいマッチしているか」を知りたがっています。臨床検査技師として働く上で大切なことはいくつもありますが、応募先の価値観とマッチしているものを答えることがポイントです。あらかじめ応募先のHPなどで会社紹介に目を通しておきましょう。
回答例:
「正確な検査のためにひとつひとつの作業の確認を怠らないことです。同じ作業を繰り返す職種ですが、一つ一つの検体の向こうに患者様がいることを忘れることなく、毎回新たな気持ちで作業の確認を行います。」


「臨床検査技師として今後どのようなキャリアを考えていますか?」
面接官はこの質問をする際、「応募者が自社で長期的に就業する意思があるか」と「応募者に臨床検査技師としての成長意欲があるか」を知りたがっています。 答える際には3年後から5年後の具体的な目標や獲得したいスキルについて、その時の自分の姿が先方にイメージしてもらえるように述べましょう。
回答例:
「今回生体検査業務の担当に応募させていただきましたが、今後も生体検査の分野の知識を一層深めていきたいと考えています。あと2年で実務経験が5年になりますので、認定血液検査技師の資格取得に臨みたいと思います。」


「他の施設へ応募していますか?」
面接官はこの質問をする際、「応募者が採用を辞退する可能性」について知りたがっています。基本的には「応募していない」もしくは「応募しているが、貴院への志望度が一番高い」という旨を伝えましょう。
回答例:
「貴社以外にも応募しておりますが、貴社が第一志望です。働く機会をいただけましたら他社は辞退するつもりです。」


臨床検査技師の面接における逆質問対策

面接の際には、面接官から「何か質問はありますか?」と逆質問されることがあります。面接官に熱意や前向きな姿勢を伝えるチャンスなので、必ず質問しましょう。適切な質問ができれば、自身のアピールに繋がりますし、気になることを解決しておけば入社後のミスマッチも防ぐことができます。仕事内容を掘り下げてもよいですし、会社全体の取り組みについて詳細に聞いてみてもよいでしょう。労働条件について複数の質問を続けてすると、よい印象を持たれません。他の質問のあとにさりげなく聞くのがスマートです。

質問は用意していないととっさには出てこないので、クリニックのHPなどを見てあらかじめ質問を考えておくとよいでしょう。

臨床検査技師の志望動機や自己PRは経験をアピールしよう

臨床検査技師の仕事は多岐にわたり、それぞれが専門性の高い業務です。事前に自身の経歴や性格をしっかり分析して、面接に挑みましょう。未経験から転職を希望する場合も過去の経験をどのように活かせるかという視点で志望動機や自己PRを作成するとよいですね。

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