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動物の体を構成する細胞の核には、それぞれの「個体独自の遺伝情報」が入っている。
この細胞核を利用した「体細胞核移植」では、動物のクローン(体細胞クローン)を作ることが可能になり、哺乳類としては1996年に英国で羊の「ドリー」が誕生。これまでにマウス、ラット、牛、豚、ウサギ、猫、犬など20種類以上の動物のクローンが誕生している。一方で、クローン人間の作製は、日本国内では法律で禁止されている。また、先進各国でも法規制をかけ、研究に公的研究資金を支給しないなどの措置が取られている。
中国科学院チームは1月25日、ゼン・リウ氏(同院博士研究員)らの研究チームが、 世界で初めてカニクイザルの体細胞クローンを誕生させたと、米科学誌セル(電子版)に発表した。
2匹のカニクイザルはともにメスで、名前は「中華」という言葉にちなんで「チョンチョン(中中)」と「ホワホワ(華華)」。体細胞核移植技術によるものだが、霊長類で成功したのも世界初だ。
今回、同研究チームは、カニクイザル胎児(ドナーとなるサル)の体細胞から細胞核を取り出し、あらかじめ核を抜いた卵子に入れて作製したクローン胚を雌に移植。健康に育つ2匹の子が誕生し、子の遺伝子は体細胞を採取したドナーのサル胎児と同じということになる。
過去のサルのクローンの研究では、1999年にアカゲザルの初期胚を分割したクローンや、2007年にはサルのクローン胚から胚性幹細胞(ES細胞)などが作られていたが、サルが誕生したことはなかった。
しかし、今回は体細胞核移植によって代理母の雌に移植し、霊長類で初となるサルが誕生。理論的には1匹のドナーからいくらでもクローンを作ることが可能になった。
また、今回の手法はヒトをはじめとする他の霊長類にも使える可能性があるものの、同研究チームでは「クローン人間を作る考えはない」ことを強調している。
もともと体細胞核移植技術によるクローンES細胞から人の臓器・組織を生み出す手法の開発は、難病患者に移植する再生医療の実現を目指して研究が進められていた。
しかし、近年では人工多能性幹細胞(iPS細胞)が開発され、再生医療の現場では、iPS細胞により注目が集まっていた。
同研究チームは、今回開発した技術を使って、「生物医学研究用」のサルを増やしたいとしている。例えば、完全に同じ遺伝子をもつクローン動物を使った実験を行うことで、新薬や新たな治療法などの医療開発時に、試験結果のばらつきを小さくしたり、人の遺伝性疾患の原因遺伝子をサルのクローン胚で操作し、生まれた子を調べることで、病気の仕組みを解明することが期待できる。また、動物の絶滅危機種を増やす手段としても期待できる。
同研究チームが、クローン胚を子宮に移植したのは21匹の代理母。そのうち、健康に生まれたサルはチョンチョンとホワホワの2匹のみだ。
また、2匹のサルはそれぞれ生後8週間と6週間と生まれて間もなく、今後、クローンであることでどのような問題が出てくるのかはわからないようだ。ただし、現在は、2匹とも健康状態は良好で、保育器の中で飼育されているという。
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