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未就学児を中心に感染して、下痢・嘔吐(おうと)などを引き起こす可能性のある『ロタウイルス』。
大阪大学では1月30日、金井祐太氏(大阪大学微生物病研究所特任講師)、小林剛氏(同准教授)らの研究グループと藤田保健衛生大学との共同研究グループが、世界で初めて『ロタウイルス』の人工合成に成功したと発表した。
ロタウイルス遺伝子の任意改変が可能になり、ウイルス増殖機構のメカニズム解明や新しいロタウイルスワクチンの開発などにつながる可能性がある。
本研究成果は、1月30日(米国東部時間)の週に米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」(電子版)に掲載された。
ロタウイルスはほぼ全ての乳幼児(5歳まで)が感染するとされるウイルスで、発症すると下痢・嘔吐(おうと)の症状が現れる感染症ウイルスだ。国内では年間約80万人が発症していると推定され、重症化すると最悪死亡するケースもある。
特に開発途上国では医療の発展が遅れていることで、乳幼児がロタウイルス感染によって死亡するケースが多い。
しかし、これまでのロタウイルス研究においては、実用性の高いリバースジェネティクス法(逆遺伝学)が確立されていなかった。
(リバースジェネティクス法…遺伝子や遺伝子配列情報を破壊・欠損させて、生物に生じる現象に遺伝子がどのような機能や生物体内における働きをするのかを特定する研究手法。)
そのため、インフルエンザウイルスなどでは遺伝子技術を活用してウイルスの人工合成が可能になっていだか、ロタウイルスでは病原性の解析や新規ワクチン開発が困難だった。
今回同研究グループではウイルス研究を進めるに当たって、ロタウイルスの人工合成を促進する因子として、細胞融合性タンパク質「FAST」と「RNAキャッピング酵素」を利用して人工的な「組換えロタウイルス」の作製(人工合成)」に成功。
また、この技術を応用してロタウイルスの一部遺伝子に変異を加えると、増殖能が低下したロタウイルスや、発光酵素(ルシフェラーゼ)を発現するロタウイルスの作製にも成功した。
今回の研究成果により、ロタウイルスの人工合成技術(リバースジェネティクス法)を用いることでウイルス遺伝子への任意での変異導入が可能となった。これにより、今後はロタウイルスの増殖メカニズムの解明や病原性を制御する新規ワクチンの開発が可能になっていくことが期待される。
また、開発途上国をはじめ、異なる国・地域で流行しているそれぞれのロタウイルスに対して、より抗原性を制御するワクチン候補を迅速に開発することについても重要だと考えられている。
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