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心筋梗塞などの心臓病は国内における死亡原因で2位に上る疾患で、罹患率・死亡率はともに高いため、その治療法開発が望まれるのが現状だ。
再生医療への応用として、ES細胞やiPS細胞などの多能性幹細胞(生体の様々な組織に分化する能力を持つ細胞)の無限に近い増殖能力・分化能力を活用した心臓病の新しい治療の開発が期待されている。
2012年には信州大学の研究グループがヒトES細胞を活用して心臓の筋肉を構成する心筋細胞を作製して、モルモット心筋梗塞モデルに移植した結果、心筋梗塞後の心臓機能が回復することに成功している。これはイギリスの科学雑誌「Nature」にも紹介された。
一方で過去の研究では、このようなヒト由来心筋細胞を別の動物に移植した「異種移植」による研究は行われているが、移植する細胞と移植を受ける「宿主」が異なる動物種のため、移植後に免疫拒絶反応があるかを評価でないことが今後の課題になっていた。
京都大学では2016年10月に、南一成氏(京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)特定拠点助教)、柴祐司氏(信州大学バイオメディカル研究所/医学部附属病院循環器内科准教授)などの研究グループがヒトに近いカニクイザル同士で、iPS細胞を活用した心筋再生治療法を開発したと発表した。
この研究成果も「Nature」に掲載され、重度の心臓病を持った患者に対する新しい再生医療として注目が集まっている。
今回、研究グループでは免疫拒絶反応が起きにくい特殊なカニクイザルからiPS細胞を作製し、健常なカニクイザルに心筋梗塞を発症させ、カニクイザル同士の「同種移植」で心筋細胞移植を行った。
免疫拒絶反応が起きにくい試験用のカニクイザルは、医薬品非臨床試験などの受託事業を行う株式会社イナリサーチ(長野県伊那市、中川賢司社長)が供給しているものだ。
その結果、移植された心筋細胞は移植する細胞と移植を受ける「宿主」間でほとんど拒絶反応の影響を受けず、無事に生着して、心筋梗塞を発症した後の心臓機能は回復していたという。
今回の研究成果では、カニクイザル同士の「同種移植」による心筋細胞移植を行い、心筋梗塞発症後の心臓機能が無事に回復していたことが確認できた。
しかし一方では、副作用として一過性の不整脈の増加がみられることも明らかになった。今後治療法の確立に向けては、この副作用を軽減していくことが新たな課題といえる。
同研究グループでは、そのためには心筋細胞を移植された動物種において、さらに研究が必要になってくるとしている。
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