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大阪大学は7月6日、同大学大学院生命機能研究科の小川英知特任准教授、平岡泰教授らと情報通信研究機構(NICT)未来ICT研究所の共同研究グループが、生細胞への外来DNA細胞の導入効率を高める実験に成功したことを発表した。同研究成果は、6月18日付けの国際的科学誌「FEBS Letters」(電子版)で公開されている。
これまで外来DNA細胞などの外来遺伝子を生細胞(生きている細胞)に導入する場合、その導入効率が低いことが新しい遺伝子治療法の開発において問題になっていた。そのため、今後の遺伝子治療の開発では、導入効率の高い外来DNAの細胞核への導入技術の開発が望まれていた。
その一方で、細菌やウイルスなどが原因で発症する感染症の治療においては、感染した細菌やウイルスのDNAが細胞内でどのようなメカニズムで排除されるのかも未だ分かっていない。
外来DNAの生細胞への導入効率が低い原因は、細胞内のオートファジー(自食)であることはすでに分かっている。このオートファジーは、細胞内に侵入してきた外敵を分解するために、細胞内のタンパク質が分解される仕組みだ。
これまでの遺伝子治療法の研究での問題は、この自食作用によって遺伝子治療における外来DNAを導入しようとしても、その大部分は細胞核に運ばれる手前で分解されてしまうものだった。
そこで、共同研究グループでは、NICTの未来ICT研究所が開発した微小なビーズを生細胞に導入する技術を活用して、さまざまな動物細胞でのオートファジー過程を追跡しながら、それぞれの動物の生細胞への遺伝子導入効率についての研究を行ってきた。
今回、その研究結果から細胞内のタンパク質「p62」が外来DNA細胞を異物として捉えて分解する役割を担っていることが分かった。さらに、このタンパク質「p62」を減少させた細胞内では外来DNA細胞の分解が抑制されており、その結果として外来遺伝子の導入効率が飛躍的に上昇させることが出来ることも発見したという。
同研究グループでは、このタンパク質「p62」を制御することによる新しい遺伝子治療法の開発が期待できるとしており、がんや高血圧、糖尿病など特定の遺伝子治療法の開発にも応用されるとみられる。また、未だに不明である細菌やウイルス感染のメカニズムの解明も注目される。

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