
医療事務の採用では、必ず志望動機を聞かれます。志望動機では、応募した理由だけでなく、医療事務としての適性や働く熱意、入職後の展望を伝えることがポイントです。しかし、未経験や無資格から応募する人は、その書き方に悩んでしまうことも多いでしょう。今回は、医療事務の志望動機の書き方を例文とあわせてご紹介します。
医療事務の志望動機を書く前に知っておきたいポイント
・志望動機を考える前に準備すること
・採用担当がチェックしていること
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医療事務の志望動機は、事前準備やチェックされる点を理解したうえで書くとよいでしょう。まずは、志望動機を書く前に知っておきたい2つのポイントを紹介します。
志望動機を考える前に準備すること
・医療事務の仕事内容や役割への理解を深める
・自分の経験やスキル、強みを整理する
・応募先の医療機関の特徴や診療科目、理念を調べる
・患者対応や事務作業にどう活かせるか具体的に考える
・志望動機に盛り込むエピソードや具体例を準備する
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医療事務の志望動機を書く際は、事前の準備が不可欠です。まず、医療事務の仕事内容を改めて整理し、そのうえで自分の経験やスキルを洗い出しましょう。応募先の医療機関の診療科目や理念を深く理解し、自分の強みがどのように活かせるかを具体的に考えることが大切です。
未経験や無資格の方は、学ぶ意欲や正確性、そして患者様と円滑な関係を築くためのコミュニケーション能力をアピールポイントとすることで、説得力のある志望動機に仕上がります。
採用担当がチェック していること
・応募した理由
・理念や特徴とのマッチ度
・熱意や適性
・活かせるスキルや経験
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採用担当者は、応募者が医療事務の仕事に対してどれほどの熱意を持っているか、そして長く働き続けてくれるかどうかを重視しています。医療現場において必要不可欠な正確性や、患者様やスタッフと円滑な関係を築くためのコミュニケーション能力は、とくに重要なポイントです。
志望動機の内容が応募先の理念や特徴に合っているか、仕事に対する熱意や医療事務としての適性があるかがチェックされます。
医療事務の志望動機の基本構成&書き方
1.なぜ医療事務職を志望するのか
2.なぜその病院・クリニックなのか
3.志望動機に繋がる体験談やエピソードは何か
4.入職後どのように貢献するか
5.将来どんな目標やキャリアプランを描いているか
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医療事務の志望動機の基本構成は、以下の通りです。ここでは、基本構成に沿って医療事務の志望動機の書き方を詳しくみていきます。
1.なぜ医療事務職を志望するのか
志望動機の冒頭では、「なぜ医療事務で働きたいのか」という職業への根本的な動機を明確に伝えましょう。具体的には、患者様への対応や正確な事務作業を通じて医療現場を支えたいという意欲を示すことが重要です。
自分の持つ正確性やコミュニケーション能力を、具体的にどう活かせるかを伝えることで、単なる職業選択ではなく、医療現場への貢献意識が高いことをアピールできます。
2.なぜその病院・クリニックなのか
数ある医療機関の中から、なぜ応募先の病院やクリニックを選んだのかを具体的に述べましょう。応募先が掲げる理念、力を入れている診療科目、地域医療への貢献といった具体的な特徴と自分の価値観を結びつけると、説得力が増します。
「この地域の患者様に寄り添いたい」「貴院の掲げる予防医療に興味がある」など、応募先と自身の想いの一致を示すことが採用担当者へ熱意を伝えるカギとなります。
3.志望動機に繋がる体験談やエピソードは何か
志望動機に説得力を持たせるため、自分の経験や学びを活かした具体的なエピソードを盛り込みましょう。アルバイトやボランティア、学生時代の経験など、職種を問わず、対応力や協調性、正確性といった医療事務で求められる能力を発揮した具体例を選ぶと効果的です。
これにより、単なる意欲だけでなく、「入職後、実際に活躍できるイメージ」を採用担当者に持ってもらえるでしょう。
4.入職後どのように貢献するか
入職後、どのように活躍し、組織に貢献できるかという具体的なイメージを伝えましょう。
たとえば、「これまでの事務経験で培った正確な処理能力で、ミスのない受付体制に貢献したい」「持ち前の傾聴力で患者様の不安を和らげる存在になりたい」といった内容を盛り込むと効果的です。チームでの協力姿勢や長く働く意欲を具体的に伝えることで、採用担当者に良い印象を与えられます。
5.将来どんな目標やキャリアプランを描いているか
入職後の貢献イメージに加え、将来的な目標やキャリアプランについても触れることで、さらなる熱意や意欲を伝えられます。
たとえば、「医療事務の専門知識を深め、ゆくゆくは後輩を指導できる立場を目指したい」など、応募先で長期的に成長していく意欲を示すことが大切です。これにより、応募者が意欲的に学び、長く定着してくれる人材だと判断される可能性が高まります。
【未経験・無資格の人向け】医療事務の志望動機例文 3選
ここからは、ケース別に医療事務の志望動機の例文をご紹介します。
まずは、未経験・無資格の人向けの志望動機例文です。未経験・無資格で医療事務に応募する場合、志望動機には医療事務に活かせそうな、これまでの経験やスキルを入れ込むとよいでしょう。
| 【未経験・無資格】事務経験をアピールする例文 |
これまでの一般事務の経験で培った正確なデータ入力と書類管理のスキルを活かし、貴院の円滑な受付業務に貢献したいと考えております。とくに、迅速かつ丁寧な対応を心がけてきた経験は、患者様の不安を和らげ、信頼関係を築く上で役立つと考えております。入職後は医療事務の専門知識を積極的に学び、一日も早く貴院の力になれるよう努めます。 |
| 【未経験・無資格】接客経験をアピールする例文 |
前職の販売職では、お客様一人ひとりに寄り添った接客を心がけてまいりました。この経験から得たコミュニケーション能力と傾聴力は、医療事務として患者様の状況を正確に把握し、安心して受診していただける環境づくりに活かせると考えております。患者様に「また来たい」と思っていただけるような温かい対応で、貴院の信頼度向上に貢献したいです。 |
| 【未経験・無資格】経理経験をアピールする例文 |
これまでの経理事務の経験で、数字の正確な処理と緻密な作業を行うスキルを身につけました。この強みを活かし、医療事務におけるレセプト業務や会計処理を正確かつ効率的に遂行し、貴院の安定した運営に貢献したいと考えております。患者様や他のスタッフとの円滑な連携も大切にしながら、経理で培った真面目さと責任感で、貴院の一員として尽力いたします。 |
【新卒向け】医療事務の志望動機例文 2選
新卒で医療事務に応募する人向けの志望動機例文です。新卒で応募する場合には、学生時代のアルバイト経験や学校生活でのエピソードを盛り込んでみましょう。
| 【新卒向け】志望動機の例文 |
大学時代のカフェでのアルバイトで、お客様一人ひとりに合わせた丁寧な接客を心がけてまいりました。この経験から培ったコミュニケーション能力を活かし、患者様の不安を和らげ、安心して受診できるような温かい対応を心がけたいです。貴院の「地域に根差した医療」という理念に共感しており、地域の方々が安心して頼れる存在として貢献したいと考えています。 |
| 【新卒向け】志望動機の例文 |
学生時代、部活動でマネージャーとしてチームのサポートをしてきました。選手の体調管理や練習スケジュールの調整など、チーム全体の円滑な活動を陰で支える役割にやりがいを感じていました。この経験で得たサポート力と協調性は、医療現場で医師や看護師の方々を支える医療事務の仕事に活かせると考えております。 |
【転職者向け】医療事務の志望動機例文 2選
次に転職者向けの志望動機例文をご紹介します。転職者は、これまでの医療事務のスキルや経験から即戦力となる点をアピールすることがポイントです。
| 【転職者向け】前職と同じ施設に転職する場合の例文 |
前職の総合病院では、入院・外来の受付業務やレセプト業務に従事し、患者様とスタッフ間の円滑なコミュニケーションを意識してきました。特に、多忙な状況下でも正確な事務処理を行う能力を身につけました。これまでの経験を活かし、患者様に寄り添ったきめ細やかな対応と、チームの一員として貴院の理念である「患者様第一」の医療サービスに貢献したいと考えております。 |
| 【転職者向け】前職と違う施設に転職する場合の例文 |
前職の調剤薬局で事務職として勤務しており、患者様の対応や処方箋の入力業務に携わってきました。患者様の不安な気持ちに寄り添い、安心感を提供することにやりがいを感じ、より深く医療現場に貢献したいと考えるようになりました。これまでの経験で培ったコミュニケーション能力と正確な事務処理能力を活かし、今後は貴院のクリニックで地域医療に貢献したいと考えております。 |
【転職者向け】医療事務の志望動機例文 2選
・志望動機が抽象的すぎる
・志望動機が給与や待遇だけになっている
・採用側にとってのメリットが伝わらない
・例文をそのまま使用している
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ここでは、医療事務の志望動機におけるNG例と注意点をご紹介します。上記のポイントを避け、採用担当者に熱意が伝わる志望動機を作成しましょう。
志望動機が抽象的すぎる
【NG例文】
医療事務の仕事は患者様の役に立てると感じたため、志望いたしました。人と接することが好きなので、貴院でもこの強みを活かし、貢献していきたいと考えております。
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上記の例文のように、「どの医療機関でも通用する」抽象的な志望動機は、熱意が伝わらないためNGです。応募先の医療機関の理念や特徴に触れず、「患者様の役に立ちたい」「人と接することが好き」といった一般的な内容に留まると、採用担当者の印象に残りません。「なぜその医療機関で働きたいのか」という具体的な理由を盛り込みましょう。
■志望動機が給与や待遇だけになっている
【NG例文】
貴院は駅から近く通勤が便利で、残業も少ないと伺ったため志望いたしました。前職よりも給与面での条件が良いため、長く安定して働けると思い、応募させていただきました。
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給与や待遇面のみを強調する志望動機は、仕事への意欲が低いと判断される可能性があるため避けましょう。「この医療機関で働きたい」という熱意ではなく、「条件が良いから」という理由では、採用担当者によい印象を与えられません。応募先の医療機関の方針や風土、医療への貢献意欲などをメインに据えた志望動機の作成が大切です。
■採用側にとってのメリットが伝わらない
志望動機では「自分が働きたい理由」だけでなく、「採用側にとってのメリット」を明確に伝えることが重要です。これまでの経験やスキルを活かし、応募先の医療機関にどのように貢献できるのかを具体的に示しましょう。
「私はコミュニケーション能力が高いので、貴院の窓口で患者様に安心感を提供できます」といったように、自分の強みがどう役立つかを伝えることで、採用担当者も入職後の活躍をイメージしやすくなります。
■例文をそのまま使用している
インターネットや書籍の例文をそのまま使用すると、オリジナリティがなく、熱意が伝わりません。採用担当者は多くの志望動機に目を通しているため、使い回された文章はすぐに見抜かれてしまいます。
例文はあくまで参考として、必ず自分の実体験や強み、応募先の特徴に合わせてアレンジしましょう。具体的なエピソードを交えることで、あなただけの説得力のある志望動機に仕上がります。
医療事務の履歴書作成に関するよくある質問
・Q.医療事務の詳しい仕事内容は何ですか?
・Q. 履歴書に書く志望動機と面接で話す内容は同じですか?
・Q. 医療事務の履歴書には志望動機をどのくらいの文字数で書けばいいですか?
・Q. 履歴書で自己PR欄には何を書けばいいですか?
・Q. 履歴書と職務経歴書の違いは何ですか?
・Q.志望動機を面接でうまく話すコツはありますか?
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ここでは、医療事務の履歴書作成に関するよくある質問に回答しています。
Q.医療事務の詳しい仕事内容は何ですか?
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A.医療事務の主な仕事内容は、患者対応や受付といった窓口業務と、レセプト作成やカルテ整理などの事務作業です。
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医療事務の主な仕事内容は、患者対応や受付、予約管理です。そのほか、診療報酬請求のためのレセプト作成やカルテ整理、電子カルテへの入力、会計業務、備品管理など、医師や看護師のサポートも行います。医療事務はこれらの業務を通して、医療現場を円滑に運営する重要なポジションです。
Q. 履歴書に書く志望動機と面接で話す内容は同じですか?
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A.基本的には同じですが、表現を変えて全く同じ言葉にならないようにしましょう。
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履歴書では、採用担当者が一目で要点を把握できるように、内容を簡潔にまとめます。面接では、履歴書の内容を掘り下げて具体的に話すことがポイントです。たとえば、「患者様に寄り添いたい」という想いを、具体的なエピソードや体験談を交えて話すことで、より熱意や適性が伝わりやすくなります。
Q. 医療事務の履歴書には志望動機をどのくらいの文字数で書けばいいですか?
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A.志望動機の文字数は、200〜300文字程度が目安です。
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200〜300文字程度の中で、応募先の医療機関を選んだ理由、自分の強み、そして仕事への熱意を簡潔にまとめましょう。長すぎると要点がぼやけてしまうため、読みやすさを意識して要点を絞ることが大切です。熱意や適性が伝わるように、簡潔かつ魅力的に記載しましょう。
Q. 履歴書で自己PR欄には何を書けばいいですか?
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A.医療事務で活かせる自分の強みや経験を具体的に記載しましょう。
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自己PR欄には、前職で培った事務スキルやコミュニケーション能力、協調性など記載するとよいでしょう。ただ強みを書くだけでなく、そのスキルをどのように身につけたか、具体的なエピソードを添えることで説得力が増します。自己PRを通して、自分が応募先の医療機関に貢献できる人材であることをアピールすることが大切です。
Q. 履歴書と職務経歴書の違いは何ですか?
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A.履歴書は「個人のプロフィール」、職務経歴書は「仕事の経験と実績」を記載する書類です。
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履歴書には、氏名や学歴、資格といった自信の基本情報を簡潔にまとめます。一方、職務経歴書は、これまでの職務内容や実績、スキルを時系列に沿って詳細に記述するものです。転職者は、一般的に両方の書類を提出します。履歴書と職務経歴書でそれぞれの内容を補完し合うことで、採用担当者へより効果的にアピールできるでしょう。
Q.志望動機を面接でうまく話すコツはありますか?
面接では、志望動機の全体像を最初に示し、その後に具体的なエピソードを話すような構成にしましょう。ダラダラと長く話さず、面接官の質問に沿って具体例を添えて伝えると、スムーズなコミュニケーションが取れます。また、熱意を伝えるため、はきはきと明るく話すことを心がけましょう。
熱意と適性をアピールできる医療事務の志望動機を作成しよう!
志望動機は、自分の熱意や適性をアピールする一方で、採用担当者が自院・自クリニックにマッチする人材であるかを見極めるための重要な書類です。本記事で紹介した基本構成や例文を参考に、医療事務として働くための熱意と適性、採用するメリットをアピールできる志望動機を作成してみてください。
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