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昨今の医療の現場においては、世界中から報告されてくる『膨大な科学的知見の評価・分析』や、患者などに係る『大量の生体情報の把握』を行う必要があるとともに、最適で安全な医療を提供することも求められている。
その一方で、実態としては、医療情報が増大していることによって医療従事者の負担は増加している。
そのため、将来にわたって、質の高い医療サービスの提供を実現していくためには、科学技術の進歩を適切に活用することによって、医療従事者を支援していくことが期待されている。
キヤノンメディカルシステムズ株式会社(本社:栃木県大田原市、瀧口登志夫社長)は4月11日、米NVIDIA Corporationの日本法人と、日本国内における大学病院などの医療研究機関向けのディープラーニング研究インフラの開発・販売に関する業務提携について合意したと発表した。
現在、早期発見・早期診療を支援するための医療システムの構築には、「ディープラーニング」によるビッグデータ解析に大きな期待が寄せられている。
しかし、医療機関が独自に「ディープラーニング」を活用した研究に取り組むためには、院内に存在するさまざまなデータを収集・統合することや、解析に必要なハードウェアを用意し、その上でディープラーニング技術の習得を行うことなどが必要になってくることが課題だった。
NVIDIA社は、デスクトップPC、ワークステーション、ゲームコンソールなどで高性能画像処理や高速演算を可能にし、インタラクティブなグラフィックスを作り出すGPU(Graphics Processing Unit)を開発した企業。
最近では、GPUディープラーニングがAIの新時代の火付け役となっていることで、「AI コンピューティング カンパニー」としての知名度を上げている。
キヤノンメディカルシステムズ社は、今年1月より医療情報統合管理システム「Abierto VNA(ベンダー・ニュートラル・アーカイブ)」のサービスの提供を開始。
この「Abierto VNA」を利用することで、医療機関に存在する膨大なデータを容易に収集・統合、共有することが可能になる。
この膨大なデータをNVIDIAが提供する最新のGPUアーキテクチャ搭載のAIコンピューティングプラットフォーム「NVIDIA DGX Station」およびソフトウェアによって高速に処理し、高度なディープラーニング アルゴリズムの設計、展開、利用を実現するという。
GUI(Graphical User Interface)を採用することで、専門知識がなくてもディープラーニングを使った研究を容易に始めることも可能になるとしている。
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