臨床工学技士が24時間配置されるスーパーICUとは

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2014年度に行われた診療報酬改定後に集中治療室の機能や運用が見直され、「特定集中治療室管理料1、2」に沿って病室改編が行われたことは記憶に新しい。
より重症度が高い患者にも適応するために「スーパーICU(特定集中治療室)」の条件が設定され、地域の中核を担う特定病院などで開設されるようになった。しかし、実態としては特定集中治療室に中度から軽症患者が入院するケースもあると言う。
入院中のクリニカルパス(クリティカルパス)を見直し、また、高度急性期と一般的な急性期の評価基準を厳格化するなどの対応が必要だと考えられる。
基準を「1日当たりの医療資源投入量3000点」と想定すれば特定集中治療室からの移行時期もしっかり判定できるようになるだろう。

特定集中治療室(スーパーICU)の設備

特定集中治療室の常設設備条件は以下の通りである。

・気管内挿管セットおよび人工呼吸装置(救急蘇生装置の一環として)
・除細動器
・ペースメーカー
・心電計
・可動式エックス線撮影装置
・呼吸循環監視装置


また、これらの装置に伴って所定の人員配置も必要だが、特に医師や看護師については特定集中治療室以外における当直勤務を行ってはならない。
さらに、治療室はバイオクリーンルーム仕様であること。自家発電装置が併設されていること。1床ごとの専有面積についても厳密な規定があり、通常の病床については1床当たり15平方メートル以上、新生児用の場合は1床当たり9平方メートル以上となっている。
患者に血液ガス分析や電解質定量検査などの検査を提供できる機能も必須条件で、特定集中治療室ではこれらの検査を含む断続的かつ継続的な観察や治療が必要な患者のケアを行う。その状況下では停電など不測の事態にも過不足なく対応できる備えが欠かせない。
つまりはこれらの規定にある設備や人員配置の中で、臨床工学技士の24時間配置はかなりの比重で必要度が高いと考えられる。

どんな患者が収容されるにしろ、臨床工学技士の役割は医療機器の保守点検、運用であり、患者の命を守ることだ。ただし、所属する場所によって働き方が大きく変わってくる。 24時間体制で配置されるスーパーICUのような場合にはシフト制でフルに勤務しなければならない。その分負担は大きくなるはずだが、より一層の活躍の場であるという見方もできる。 スーパーICUが設置されている病院は、富山県中央病院のような地域でも核となる施設だ。働きたいと望む誰もが歓迎されるわけではない。狭き門ではあるが、可能性として全国の特定機能病院について調べ、募集や欠員に意識を向けておくことを勧めたい。

公開日 :2016.10.25 更新日 :2021.10.06

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