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臨床工学技士が主体となって医療分野における「ものづくり」を変えていこうと言う取り組みがある。経済産業省が実施している「健幸支援産業創出プロジェクト」や「医療現場の課題・ニーズ調査」だ。
臨床工学技士は日本でまだまだ裏方に位置する職種だと考えられているが、こうした取り組みによって臨床工学技士が求められる場や、新たな活躍の方向性を見いだせるかもしれない。
その可能性について、これらのプロジェクトの概要と共に検証してみよう。
2016年2月27日、経済産業省四国経済産業局によって「医療現場の課題・ニーズに対応したものづくりを応援するニーズ発表会」が開催された。
これは臨床工学技士を初めとしたメディカルスタッフを対象として実施された調査結果を元にしている。
四国のものづくり業界は医療機器やIT、ロボット工学に関連が深いため、地場産業の再興や、新興中小企業の支援を目的としてこの会が企画されたのだ。
調査は2015年から時間をかけて実施された。
研究所から出発するのではなく、現場で実務を積んだ臨床工学技士の見地から出た発案には、医療現場を変えるような医療機器を生み出す可能性が秘められている。
発表された「ニーズ」にはこのようなものがあった。
・サイズ調整可能な排尿バッグのカバー
成人の平均的な膀胱容量は1回あたり200mlとされている。だが、当然人体は規格サイズに留まるはずがない。
人によって必要な容量が異なるわけだが、これまではサイズ調整できるカバーがなかった。小さな違和感の蓄積が医療現場では大きなミスにつながる可能性があるのだ。
・点滴スタンドの改良案
移動式のS字フックを付属させるなど、患者のストレスを軽減し、かつ点滴の接続などを簡易にするための要望。
・1回量が簡単に準備できる水薬のボトル
水薬の計量は医療ミスが起こりやすいポイントでもある。そこで、現場の業務をよりスムーズに進行させるためにも1回量を容易に計量できるボトル開発が提案された。
・タワーパーキング型可動式の棚
医療器具は使い回し不能なものが多い。自然と巡回などの際にも携帯するアイテムが多くなる。ナースステーションと病室を行き来するタイムロスをなくすための発案。
臨床工学技士が注目すべき「ものづくり」支援事業は全国に広がっている。
四国では医学会への実態調査や発表会が行われ、健康食品を製造・販売している一般企業支援から、産官学の連携を必要とする医療機器の分野にまで輪を広げる「健幸支援産業創出プロジェクト」まで多様な企画が目を引く。
また、四国から瀬戸内海を挟んだ広島でも、中国地域企業への医療機器分野への部品・部材供給拡大の支援が検討されているらしい。
医療現場は人材不足による業務の過密化で、内部の人材には閉塞感が重くのしかかっているはずだ。だが、業界が関連している団体や、そこにいる人々に目を向ければ、もしかしたらこれからの医療を変える手がかりを得られる可能性もある。
1人の力では成し遂げられないような大きなアイデアも、支援を受け、協力者を得ることができれば実現できるはず。
まずは現場で働く中で、医療機器に向き合いながら「目の前の小さな不備」を見つけるところから始めてほしい。
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